電力卸価格が過去最高なのに新電力の料金パニックが起きない理由

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LNGの値上がりが新電力の電気料金高騰につながっている(写真はイメージ)

電力料金はどこまで上がるのか?電力の卸価格が11月としては過去最高を記録した。日本卸電力取引所(JEPX)の24時間平均取引価格は、2021年11月平均が1キロワット時あたり18.5円と、JEPXで取引が始まった05年以降、同月としては過去最高を記録している。昨年同月は同5.6円だったので、3倍以上に跳ね上がった。卸電力から電気を仕入れている新電力各社にとっては脅威のはずだが…。

今年初めには電力料金が10倍に跳ね上がった例も

高騰の原因は、世界的な需要増に伴う液化天然ガス(LNG)の値上がりだ。LNG価格の高騰は峠は超えたものの、冬の寒さが厳しくなれば電力需要の急増で卸電力の値上がりが続く可能性もある。その影響を最も受けるのは、卸電力を購入する新電力だ。

昨年12月中旬から今年1月上旬にかけて日本は強い寒波に見舞われ、暖房利用などによる電力需要が増加。JEPXの取引価格は1月15日に1キロワット時当たり251円に達する。新電力の契約者からは「1月の電気料金が10倍になった」との悲鳴も上がった。

「大手電力会社よりも割安」との触れ込みで顧客を集めた新電力だけに、顧客の反発も大きかった。「電力が余っている時は安いが、不足する時には割高になる」ことは契約にうたってはいたが、ユーザーからは「後出しの言い訳だ」と受け取られた。

大阪市は新電力F―Power(エフパワー)の電力料金について「関西電力よりも格安のはずが割高だった」と反発。約10億6000万円の請求があったが9億2000万円しか支払わず、昨年2月に同社が市を大阪地裁に提訴した。

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