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「仁」の思想ー「なぜ」が人を動かす|M&Aに効く論語2

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「WHY」で人は動く

「禅」を学んだスティーブ・ジョブズ(Waseef/iStock)

 さて、ここで話は飛びます。アップル社の創業者であるスティーブ・ジョブズが「禅」などの東洋思想に興味を持っていたことは、多くの人がご存じでしょう。そのアップル社をはじめとした成功事例を分析し、TEDでも大人気となったサイモン・シネックをご存じでしょうか。『WHYから始めよ!  インスパイア型リーダーはここが違う 』の著者です。

 彼の発見したゴールデンサークルは、多くの人々を動かす原理として、「WHAT」や「HOW」からではなく、「WHY」からの発想が核となっているモデルです。ここでいう「なぜ(WHY)」は、理念とか大義、ビジョンなどと解釈されています。

 つまり、何を売るか、何を作るか、どう売るか、どう作るかの前に、なぜ私はこれを売るのか、なぜ私はこれを作るのかを明確にすることが大切というわけです。それがなければ、人々は動かないからです。

 シネックによれば、「WHAT」や「HOW」よりも、「WHY」で人は動くのです。

 この「WHY」は、論語の「仁」に含まれている概念ではないでしょうか? それは、大きな意味での「愛」であり「慈しみ」ともとれますが、同時にチームを強固に結びつけ、強力な味方を生み出し、敵を凌駕するために必要なパワーではないでしょうか?

「WHY」は人々の心に響く、つまりそれは愛であり同時にビジョン・ミッションなのです。

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『論語』は3000人ともいわれる孔子の弟子たちによって教団が作られたテキスト、いわば「聖書」であり「教典」である。今回の言葉は「罪を天に獲(う)れば、禱(いの)る所なきなり」。さて、その真意は? 私たちはこの言葉をどう活かせばよいのか。