図1:例示6社のEV/EBITDA倍率推移 

出所:イグナイトパートナーズ

注:なお、予想EBITDA倍率が取得できないため、実績EBITDA倍率を用いています。従って、企業の永続的な成長を前提とした場合、予想EBITDA倍率より少し高くなっている可能性があります

これを見ると、典型的な輸出関連銘柄であるトヨタ自動車や、内需関連の安定企業である日清紡、東京ガス、東日本旅客鉄道などは、8倍~10倍程度程度の水準からそれほど大きくかい離していないものの、資源株である三井物産や、世界的な工作機械メーカーのファナック等、経済動向に敏感な銘柄は、10倍以下~30倍以上まで非常に大きく変動しており、安定的な水準を見出すことはできません。

上場市場には、内需型の企業から輸出型の企業、輸入型の企業、電力エネルギー等の安定企業から、半導体等の変動が激しい企業等多様な企業が上場しているため、実務上は類似する企業同士でグルーピングした上での倍率分析が必要となります。そのような分析をした場合、倍率が5倍程度のセクターから、倍率が15倍を優に超えるようなセクターまで多様です。

では、EBITDA8倍~10倍が目安になるというのは、単なる都市伝説のひとつにすぎないのでしょうか。

そこで仮に、東証一部上場企業全体を一つの企業体「東証一部株式会社」と見立てて、全体のEBITDA分析を実施してみたグラフが以下です。