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資本提携と業務提携はどう違う?

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2.業務提携と資本提携のメリットとデメリット

業務提携と資本提携には、次のようなメリットとデメリットがあります。

業務提携のメリット・デメリット>

メリット デメリット
多額の資本を調達する必要がなく、互いの企業が保有する強みや経営資源(ヒト・カネ・モノ・ノウハウ)を活かして業務を行える。新事業や新商品開発などでシナジー効果を発揮しやすく、経営リスクの軽減も図れる。 資本提携と比べて、財務面、経営面までカバーできるシナジー効果を発揮しにくい。
株式の移転を伴わない緩やかな提携であるため、相手企業による経営の介入を回避できる。それにより機密情報を知られにくい。 資本提携と比べて協力関係が弱く、容易に提携を解消されるおそれがある。


<資本提携のメリット・デメリット>

メリット デメリット
単なる業務提携よりも、財務面や経営面でもシナジー効果を発揮しやすく、経営リスクの軽減も図れる。 多額の資本を調達する必要がある。
複数の企業が互いの株式を取得することで、より強固な協力関係を築くことができる。 相手企業に議決権がある一定割合の株式を渡すことで、経営に介入されることになる。それにより機密情報を知られやすい。また、株式の移転を伴う強固な提携であるため、提携を解消する際の労力が多くかかる。

上の表を見てわかるように、業務提携と資本提携のメリットとデメリットは裏返し(トレード・オフ)の関係になっています。

業務提携や資本提携を行う際は、それぞれのメリットとデメリットを知ったうえで、自社の強みや経営資源を現状把握して企業成長に向けた経営課題を明確にし、相手企業とどのような関係性を築きたいのか、どのようなシナジー効果を発揮できるのかを見極めてから、実行することが重要です。

文:和田 純子(中小企業診断士)

和田 純子 (わだ・じゅんこ)

中小企業の経営者に寄り添い、後継者と伴走する中小企業診断士・事業承継士。建設会社で建設ドキュメントの作成に従事した後、中小企業診断士として独立。現在は、事業承継と後継者育成を中心とした経営コンサルティング、講師業などを行っている。


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