会社更生のイセ食品、とん挫した事業承継と「数百億円の美術品」
イセ食品の会社更生に至る舞台裏が次第に明らかになってきた。株主と金融機関が会社更生を申し立てる異例の展開は、私的整理の枠組みを反故にし続けたグループオーナーへの不信が背景にあった。
東京商工リサーチ
| 2022/3/27
2022.03.27
2021年度(2021年4月〜2022年3月)も終わりに近づいてきた。今年度はワクチン接種が始まったものの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは収束せず、世界経済の「ウイズコロナ(コロナとの共存)化」による復調から原材料や資源価格の高騰、円安と国内企業には逆風が吹き荒れた。政府による手厚い経営支援で倒産件数は減少を続けているが、それでも倒産した会社は存在する。そこで今年度の注目すべき業界の企業倒産を振り返ってみよう...
イセ食品の会社更生に至る舞台裏が次第に明らかになってきた。株主と金融機関が会社更生を申し立てる異例の展開は、私的整理の枠組みを反故にし続けたグループオーナーへの不信が背景にあった。
高松グランドカントリーは11月24日、高松地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額は約46億8000万円。近年は会員の高齢化により退会希望者が増加し、預託金の返還請求が相次いでいた。