栃木県の「両毛新聞社」、破産開始決定

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※画像はイメージです

~6月15日に「両毛新聞」を休刊していた~

 (株)両毛新聞社(TSR企業コード:135873649、法人番号:8060001032731、足利市大町5-4、設立2020(令和2)年6月、資本金400万円、川島順一社長)は7月1日、宇都宮地裁足利支部より破産開始決定を受けた。破産管財人には山田実弁護士(さの総合法律事務所、佐野市赤坂町960-12、電話0283-20-5351)が選任された。
 負債は現在調査中。

 1932年に創刊された「足利日報」が前身で、1946年に現在の名称である「両毛新聞」に変更。1962年8月には当社の前身会社(株)両毛新聞社(TSR企業コード:260146129、法人番号:8060001019398、足利市)を設立した。紙面には足利市内の話題や行政ニュース、告知記事などが掲載され、地元の情報を共有できる点で個人商店や事業所などに親しまれていた。
 しかし、スタッフの確保に苦戦するとともに、デジタル化が進む中で発行部数が減少。2020年に入り「新型コロナウイルス」感染拡大の影響でイベントの中止や店舗の営業自粛が相次ぎ、同年3月以降は広告収入が大きく落ち込むなどし、新聞発行の継続が困難な状況に陥り5月9日付で一時休刊となった。
 6月6日には株主総会の決議により旧:両毛新聞社は解散。その後、当社が設立され、川島順一氏が社長に就任。旧会社の従業員や事業などを継承して8月3日、再刊した。再刊第一号は約5万部を発行し、2021年2月には電子版の配信をスタート。しかし、休刊に伴い減少した広告収入や購読者数が回復することはなく、長期化するコロナ禍において地域経済の停滞や新規購読の伸び悩みなどを理由に6月15日をもって再度休刊となり、今回の措置となった。
 また、川島社長が代表を兼任していた(株)川久(TSR企業コード:133069885、法人番号:4060001032082、足利市)も同日、破産開始決定を受けた。

東京商工リサーチ「TSR速報」より

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