~電力管理システムのベンチャー~
(株)パネイル(TSR企業コード:300047690、法人番号:9010001150900、中央区日本橋兜町20-7、設立2012(平成24)年12月、資本金1億円、名越達彦社長)は5月18日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。申請代理人は根來伸旭弁護士(弁護士法人マーキュリー・ジェネラル、大阪府大阪市北区堂島浜1-4-16、電話06-6344-4800)。監督委員には平山隆幸弁護士(平山法律事務所、新宿区新宿2-9-22、電話03-5363-7391)が選任された。
負債総額は約61億円。
当初は太陽光発電業者向けのマッチングサイトを運営していたが、電力小売自由化を契機に電力需給管理システムの開発や電力小売業務支援などのコンサルティングに乗り出した。
主力商品の「Panair Cloud(パネイルクラウド)」は、電力小売事業者(新電力)向けのクラウドソリューションで、人口知能とビッグデータの分析技術を活用した電力需給オペレーションの自動化システムとして注目を集めていた。先進性の高さからスタートアップを対象とした様々なビジネスコンテストなどで受賞歴を持つほか、複数のベンチャーキャピタルなどから出資を受け入れ、マスコミなどへの露出も高かった。
業容拡大の一方で、関連子会社を通じて電力小売事業にも進出。また、2018年4月には電力販売トップの東京電力エナジーパートナー(株)(TSR企業コード:014680823、法人番号:8010001166930、東京都中央区)と共同出資による電気・ガス販売の(株)PinT(TSR企業コード:018142192、法人番号:3010001175548、千代田区)の設立や、エネルギー市場のIT化促進を目的に同業他社との提携などを通じて事業領域を広げ、2018年9月期は売上高172億6141万円をあげていた。
しかし、電力小売事業での採算悪化などからその後は急速に業績が悪化。電力小売部門の事業売却などで業容を大幅に縮小していた。また、人材流出を巡ってPinTと、共同出資先の東京電力エナジーパートナーとの間でトラブルが表面化していたほか、資金繰り悪化から支払債務が延滞するなどして動向が注目されていた。
オペラ振興団体の東京室内歌劇場が12月23日、東京地裁より破産開始決定を受けた。負債総額は約2億1800万円。一般社団法人東京室内歌劇場は事業を継続しており、オペラの公演などの主業務は行われている。
格安航空(LCC)のエアアジア・ジャパンは10月5日、事業を停止すると発表した。12月5日をもって全線を廃止する。国内の航空会社で、新型コロナウイルス関連による事業停止は初めて。
「いきなり!ステーキ」などを展開するペッパーフードサービスは、米連結子会社のKuni’s Corporationを米国連邦倒産法第7章に基づき破産申請した。負債総額は約3000万ドル(約32億円)。