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パチンコ台木枠メーカーが破産申請 負債額は2社合計で31億円

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※画像はイメージです

~「新型コロナウイルス」関連倒産~

 薮塚木材工業(株)(TSR企業コード:270059520、法人番号:7070001020265、伊勢崎市上植木本町745、設立1963(昭和38)年5月、資本金3500万円、大石松平社長)と、関連の(株)K.テクニカ(TSR企業コード:310241553、法人番号:8030001024665、佐波郡玉村町樋越475-1、設立1976(昭和51)年11月、資本金1000万円、同社長)は6月14日、東京地裁に破産を申請し同日、破産開始決定を受けた。破産管財人には佐藤真太郎弁護士(佐藤真太郎法律事務所、東京都港区西新橋1-6-12、電話03-6257-3811)が選任された。
 負債は、薮塚木材工業が債権者107名に対して約23億8000万円、K.テクニカが債権者16名に対して約7億4800万円で、2社合計約31億2800万円。

薮塚木材工業の本社
薮塚木材工業の本社 ©東京商工リサーチ

 薮塚木材工業は1960年創業。長年にわたり木工家具の加工と、大手パチンコメーカーの下請として木枠の製造を手掛け、近年は遊技機器の木枠・裏箱製造がほぼ100%を占めていた。
 遊技機器木枠・裏箱の製造業者は、全国でも数が少なくニッチな業界で底堅い需要があり、2019年12月期には売上高約16億円を計上していた。
 しかし、2020年12月期は「新型コロナウイルス」感染症拡大の影響から、ギャンブル等依存症対策基本法の改正規則に対応した新台への入替期限が1年延期となった。これにより新台の入れ替えを控える動きが顕著となったことで受注が減少し、売上高は約10億円に落ち込んだ。
 さらに2020年10月、金融機関に関連会社のK.テクニカとの間で循環取引による粉飾決算を続けてきたことが発覚、金融機関からの資金調達が困難となった。
 ファクタリング業者を利用することで資金繰りを維持していたが、取引先にも粉飾決算が発覚し、信用が失墜。ここにきて無償貸与品が引き上げられる事態となり、事業継続が困難になった。
 関連のK.テクニカは、キャビネット組立を手掛けていたが、薮塚木材工業に連鎖した。

東京商工リサーチ「TSR速報」より

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