劇団「わらび座」が民事再生 コロナ自粛の影響で

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※画像はイメージです

~劇団「わらび座」などを運営、コロナによる公演自粛も~

  (株)わらび座(TSR企業コード:220168792、法人番号:4410001008600、仙北市田沢湖卒田字早稲田430、設立1971(昭和46)年3月、資本金4900万円、山川龍巳社長)は10月22日、秋田地裁に民事再生法の適用を申請し11月2日、民事再生開始決定を受けた。申請代理人は中村隆弁護士(札幌総合法律事務所、札幌市中央区北5条西11-17-2、電話011-281-8448)ほか2名。
 負債総額は債権者1596名に対して約14億4600万円。

 劇団「わらび座」の運営のほか、温泉旅館、地ビール製造なども手掛け、劇団「わらび座」は劇場や国内外での公演を年間約1000ステージ開催し、日本有数の劇団として活動していた。また、劇団「わらび座」を中核とした芸術とリゾートを結合した総合文化エリア「あきた芸術村」を展開。ピークとなる2005年3月期には売上高約21億円をあげていた。
 しかし、主力の劇団部門が苦戦を余儀なくされていたほか、温泉旅館なども不採算部門が多く、財務基盤は悪化。2020年3月期は「新型コロナウイルス」感染拡大による公演の自粛などもあり、売上高は約12億1600万円にとどまった。
 その後も新型コロナウイルスの影響で、2020年6月上旬まで演劇および宿泊サービスの休業を余儀なくされたうえ、来県客の減少や県外公演の自粛等もあり、2021年3月期の売上高は約5億4000万円まで落ち込んだ。2022年3月期に入っても業況は回復せず資金繰りが逼迫し、今回の措置となった。
 現在、営業は継続中で、今後は一般社団法人わらび座(TSR企業コード:692745297、法人番号:7410005006424、仙北市)が当社の事業を承継することを前提に、(株)システムソフト(TSR企業コード:870189360、法人番号:7290001017693、福岡市中央区、登記上:東京都千代田区)のfabbit事業本部や、わらび座新法人サポート体制(三浦廣巳会長)などの支援体制のもとで、非営利法人として再生を図る意向。

東京商工リサーチ「TSR速報」より

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