多角化戦略としてのM&A
今回は、M&Aを活用することにより、ポートフォリオの多角化を目指すタイプのM&Aについて考察します。多角化型M&Aの最大のリスクは、ターゲットの経営陣・キーパーソンの離反、退職リスクでしょうか。
西澤 龍
| 2019/5/2
2019.05.02
「対等の精神で合併することについて合意いたしました」というリリースを目にしたことがあると思います。合併比率が1対1となる本来的な対等合併ではないものの、社名、役員の待遇、組織体制などあらゆる面で当事会社間の優劣が表れないよう配慮された合併がこれにあたります。
そもそも、吸収合併では形式的に一方の会社が「存続会社」、他方の会社が「消滅会社」になるのは致し方ないことです。また、合併比率を1対1とすることが適したケース自体も限定的といえるでしょう。
それでは、こうした合併比率はどのように決まるのでしょうか...
今回は、M&Aを活用することにより、ポートフォリオの多角化を目指すタイプのM&Aについて考察します。多角化型M&Aの最大のリスクは、ターゲットの経営陣・キーパーソンの離反、退職リスクでしょうか。
「会社分割」とは、事業の権利や義務を一括して引き継がせる(譲渡する)手法です。グループ再編のほか、M&Aでもよく利用されています。