起業家が語る「スタートアップの出口戦略は手段」の真意とは

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Conference of S venture Lab.特別回の参加者

ストライク<6196>は18日、東京都内でEntrepreneurs’ Organization(起業家機構)の支部であるEO Tokyo Centralとの共催で、「EOの起業家が語る。事業成長とExit戦略の考え方」と題するイベント「Conference of S venture Lab.特別回」を開いた。

起業→「Exit」の経験者が語るスタートアップの出口戦略


登壇したのは、EO Tokyo Central所属の起業家二人。情報システム部門の人材を「シェアード社員」として派遣するユナイトアンドグロウ<4486>社長の須田騎一朗氏は、2回の起業を行い、2019年に同社をIPO(株式新規上場)に導いた。一方、インターネット広告運用代行事業アナグラムの代表取締役 阿部圭司氏は、2020年にフィードフォース<7068>に株式を譲渡し、グループ入り。それぞれ異なる道を歩んでいる。

阿部氏は「スタートアップのExit戦略は『つぶす』か『引き継ぐ』か『売る』かしかない」と持論を展開。「最初からExitを考えた起業はナンセンス」として、Exitを目的化せず一つの手段として考えるべきだとの考えを述べた。

また、阿部氏は「M&Aは家を買うのと同じで、2回経験するのが難しい。過去に経験した複数の先輩にお話しを聞いた方がいい」と、過去の経験を基にアドバイスした。


須田氏は「『出口』『出口』と考えていたら事業がうまくいくはずがない。Exitというのは、あくまでも投資家から見たもの。起業家目線では『この会社と組んだ方が、社員はハッピーになる』『会社の成長につながる』と判断したら、そういう資本構成に変えるべき。冷静に判断しないといけない」と語った。

その上で、「会社は自分のものではないし社会のもの。Exitなど一切考えずに会社の永続に向け、事業に邁進するべきだ」と優先順位はあくまでも事業の成功にあるという考えを示した。

イベントの後半ではEOIP 2022(EO Tokyo Central INNOVATION PROGRAM)の最終コンテストを勝ち抜いたスタートアップ3社、SaveExpats社長の岩田竜馬氏、Engineerforce代表取締役の飯田佳明氏、HealthConnect代表取締役の藤澤美香氏がピッチ(短時間プレゼンテーション)登壇した。

次回は、8月28日に神奈川県鎌倉市で開催される。

詳細はこちら

文:M&A Online

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