ご注意ください
この記事は公開から1年以上経っています。掲載されている情報は、公開当時のものです。

主婦活用で派遣業界に新風 「ビースタイル」会長の三原邦彦さん

alt
ビースタイル 三原邦彦会長(東京・新宿の本社で)

株式上場もいよいよスケジュールに

ー足元の業績はどうですか。

株式上場も視野に…

2018年6月期の売上高は76億円で、その前の期(57億円)から20億円近く伸びた。営業利益は約1億円。売り上げ構成は派遣・紹介が85%、残りが求人メディアと新規事業で半々といったところ。今期は売上高99億円、営業利益2億円を見込んでいる。

ー右肩上がりの業績ですが、これまでピンチはなかったのですか。

2008年のリーマンショックで、売り上げが4割減った。役員は給料を半分にし、1回きりだが従業員への賞与支給を半年間、リスケ(繰り延べ)した。ただ、困難や課題も解決するためにあると割り切っているので、それほど大変ということでもなかった。

ー株式上場のスケジュールもあるそうですが。

3年後(2021年6月期)に売上高150億円、営業利益10億円の線にもっていきたい。その段階で上場を実現できればと思っている。PER(株価収益率)といった指標をはじめ、会社に対する期待度にしっかり応えられるよう満を持して臨みたい。ひそかに期待しているのだが、意外と大型上場になるかもしれない。

定型業務の自動化「RPA」を新規事業として育てる

ー新規事業の取り組みもカギとなりそうです。

その一つがRPA(ロボットによる業務自動化支援)の分野だ。派遣の仕事と共食いになる面があるかもしれないが、当社の目的はあくまで客先のビジネスを成功させることにある。オフィス内の定型業務を自動化することで、人件費・採用コスト、人材管理コスト、ファシリティーコストなどを削減する。そのためのツールを提供し、エンジニアを客先に派遣し、導入支援から稼働後のフォローまでを一貫して手がける。今回20人を採用し、1カ月研修したのち、10月から実戦配置する。

定型業務の一部をRPAに置き換えて、労働生産性を2、3割、場合によっては5割も高められる。こうした理想を実現する手助けとなるのがテクノロジー。ヒトと機械の新しい働き方を模索していきたい。今後3年かけて人員も大幅に増やす予定だ。

ーM&Aへの基本スタンスは。

いい案件があればウエルカム。資本提携も考え得る。過去にM&Aの経験は1度ある。2012年、大阪に本社がある人材派遣会社を買収した。繊維関連に強みを持つ会社だったが、後継者がいないという事情もあった。今後、あるとすれば、新規事業の領域だろう。

ー男の働き方を含めて最後にひと言。

男性は40代半ばになると社内でのキャリアの見極めがつく。なかには親の介護でフルに働けない人も出てくる世代だ。実際、当社の男性登録者をみても40~50代が圧倒的。75歳まで何らかの形で働くとすると30年もある。この間のセカンドキャリアを考える必要がある。これも当社に求められるソリューションの一つ。まだ解決策は見えていないが、いずれは形にしたい。


三原 邦彦さん(みはら・くにひこ)

ビースタイル会長。1996年に芝浦工業大学工学部機械工学科を卒業し、インテリジェンス(現パーソナルキャリア)に入社。エンジニア派遣事業部執行役員、子会社社長などを務める。

2002年にビースタイルを設立し社長に就任。スタート時は4人。そのうちの1人、テンプスタッフ出身で現社長の増村一郎氏は小学校時代の同級生。2017年から現職。1970年東京都渋谷区生まれ。

文:M&A Online編集部 黒岡 博明

M&A Online編集部

M&Aをもっと身近に。

これが、M&A(企業の合併・買収)とM&Aにまつわる身近な情報をM&Aの専門家だけでなく、広く一般の方々にも提供するメディア、M&A Onlineのメッセージです。私たちに大切なことは、M&Aに対する正しい知識と判断基準を持つことだと考えています。M&A Onlineは、広くM&Aの情報を収集・発信しながら、日本の産業がM&Aによって力強さを増していく姿を、読者の皆様と一緒にしっかりと見届けていきたいと考えています。


NEXT STORY

【リクルートHD】(2)グローバルNo.1になる戦略が見えてきた

【リクルートHD】(2)グローバルNo.1になる戦略が見えてきた

2018/06/21

「2020年に人材領域でグローバルNo.1になる」との目標をかかげるリクルートホールディングスの戦略がはっきりと見えてきた。峰岸真澄社長兼CEOがM&Aに積極的な姿勢を表明。最後の仕上げにM&Aが大きな役割を果たすことになりそうだ。