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【企業力分析】ヤマダ電機 4年の喪失

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※画像はイメージです

 増収を狙い、攻めの経営をすれば、従業員増加、資産増加になる。実際、そうなっている。グラフから読むことで、生産効率はどうなっているか、資産効率はどうかなど、通常気付きにくい指標を捉えることができるし、それが悪化の先行指標であることに気付く。

 あなたは、攻めの経営とは具体的に何をしたのかについて気になっただろうか。後述する。


 生産効率の各下位指標を見てみよう。

 数字を横に読む。

 従業員数は07年と16年の比較では、13825人から29402人であるので、倍以上増加しているが、売上高は1兆4436億円から1兆6127億円とさほど増加していない。そのため1人当たり売上高は1億442万円から5485万円と半減している。あなたは1人当たり売上高から、どの時期に、この指標の悪化に危機感を持つだろうか。多くの人は12年と答えるのではないだろうか。左の生産効率の親指標の赤丸がこれに該当する。グラフの悪化の形状も危機感を適確に表していることが分かるろう。数字を横に読むことによって、数字の変動をいつ、どう評価すべきかが分かる。

 店舗数は698店(12年)→972店→985店→1016店→947店(16年)と推移している。15年までは拡大・攻めの一途で、これが資産効率悪化の原因だ。16年に不採算店の撤退などに着手した。それが功を奏して営業効率改善に向かったわけだが、12年の生産効率に気付いていれば営業効率の青丸も悪化することはなかっただろう。12年から16年の4年の時間の経過は気付きの遅さいうことだろう。

 財務分析はたくさんあり過ぎて重要指標を見逃してしまうリスクがある。

 天才棋士が瞬時に勝てる手を思い付くのは、どうでもよい手を捨ててしまい、重要な局面のみを選択し、深く考えるからであり、決して全ての手を考えて選択しているわけではないそうだ。

 重要な局面を抽出するには、イメージでズバッと把握することが有効なのだ。


まとめ

ヤマダ電機は16年から、改善の一歩を踏み出した。しかし、それより4年前の12年の段階の生産効率は悪化のグラフで、厳しい未来を予測できていた。

文:株式会社SPLENDID21 代表取締役社長 山本純子

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山本 純子(やまもと・じゅんこ)略歴および著書紹介

株式会社SPLENDID21   会社概要はこちらから http://www.sp-21.com
代表取締役社長 会計士補
岐阜県出身、奈良女子大学卒業。経営分析専門会社を経営。企業に対し、多変量解析を使った経営分析を研修、分析報告サービスも行っている。関西学院大学大学院経営戦略研究科で財務分析講座の教壇に立ち、後進の育成に努める。

『トップコンサルタントの計数力』(同友館刊)
株式会社船井総合研究所、創始者 船井幸雄共著
著書概要および購入はこちらから
http://www.doyukan.co.jp/store/item_045554.html

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