ビットコインやや持ち直すも、暗号資産(仮想通貨)へ悲観的観測
6月14日、暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格は、一時1年半ぶり安値を更新したものの、その後やや持ち直した。市場では、ビットコインなど仮想通貨に対する悲観的な見方が広がっている。
またしても仮想通貨(暗号資産)が「危機」に見舞われている。「仮想通貨に乱高下は付き物。暴落している今こそ買いのチャンス!」との声もあるが、そう楽観するのは早計かもしれない。これまでの「下落」とは様相が異なる。
仮想通貨レンディング(貸出業)の米セルシウス・ネットワークは6月12日に、仮想通貨の引き出しを停止した。同社は顧客から預かった仮想通貨を仮想通貨取引所に貸し出したり、高金利・高リスクの分散型金融(ディーファイ)に投資したりしていたという。同社のアレックス・マシンスキーCEOは悪化した財務問題に対応中だとツイッターで説明している。
17日には香港の仮想通貨融資プラットフォームBabel Financeが「異常な流動性圧力に直面している」として、23日にも同じ香港の仮想通貨先物取引所のCoinFLEXが「極端な市場状況」を受けて、それぞれ引き出しを停止した。
仮想通貨の下落は今に始まったことではない。しかし、最も重要な事実は、先進国が政策金利の引き上げに走ったという外部環境の激変だ。コロナ禍からの経済活動再開とロシアによるウクライナ侵攻の影響で急騰した物価引き下げを狙った措置である。
利上げは物価下落には「まどろっこしい」手段であり、コスト高やモノ不足が解消されるまで効果は見えない。一方、仮想通貨の下落には速攻で効いてくる。なぜなら仮想通貨の相場を引き上げていたのは、歴史的な低金利で市場にあふれかえっていた余剰資金、いわゆる過剰流動性だからだ。
6月14日、暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格は、一時1年半ぶり安値を更新したものの、その後やや持ち直した。市場では、ビットコインなど仮想通貨に対する悲観的な見方が広がっている。
Zaifを運営していたテックビューロが暗号資産(仮想通貨)交換業を廃止すると発表。11月1日現在、暗号資産交換業者は26業者が登録しているが、登録業者(みなし業者除く)の廃止は初のケースになる見通し。
日本仮想通貨交換業協会が仮想通貨交換業の自主規制案をまとめた。自主規制が実施されれば、これまで以上に仮想通貨に対する信頼感が高まり、利用者の層が一段と広まることが見込まれる。