ビットコインやや持ち直すも、暗号資産(仮想通貨)へ悲観的観測
6月14日、暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格は、一時1年半ぶり安値を更新したものの、その後やや持ち直した。市場では、ビットコインなど仮想通貨に対する悲観的な見方が広がっている。
設備投資、不動産投資、株式投資と回り、それでも吸収できない大量の資金が仮想通貨市場に流れた。加えてゼロに近い利率で「金庫代わり」にしかならない銀行預金を利回りの良い仮想通貨の運用に振り替える個人資産も流入し、仮想通貨市場を支えてきた。
しかし、政策金利の引き上げで状況は一変する。これまでは下落しても、低金利で行き場のない資金が仮想通貨の「買い」に戻ることで持ち直してきた。このまま金利上昇が続けば、「戻ってくる資金」は徐々に細っていく。仮想通貨の価格が戻るにせよ、ゼロ金利下のような大幅な値上がりは期待できない。
さらに仮想通貨の「セーフティーネット」への信頼も揺らいでいる。仮想通貨業界は過去にあった暴落の反省から、長期的に持続可能な市場システムを構築する努力をしてきた。その一つが「ステーブルコイン」。基軸通貨であるドルと同価値を持つように設計された仮想通貨だ。
代表的なものが韓国の起業家でTerraform Labs(シンガポール)最高経営責任者(CEO)のド・クォン(權渡衡)氏が開発した「テラUSD」。テラUSDは「ルナ」というトークン(独自のブロックチェーンを持たない仮想通貨)と交換して利用する。テラUSDが1ドルを下回ると、流通する同仮想通貨を「焼却」して1ドル相当のルナと交換することで価格を維持する仕組み。
とはいえ、運営サイドが発行済のテラUSDやルナに見合うドルを保有していたわけではない。システム上で仮想通貨間のバランスを取ることで価値を安定させる「アルゴリズム型ステーブルコイン」だった。テラUSDが下落したらルナが値上がりすることで価格を安定させる手法だ。
6月14日、暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格は、一時1年半ぶり安値を更新したものの、その後やや持ち直した。市場では、ビットコインなど仮想通貨に対する悲観的な見方が広がっている。
Zaifを運営していたテックビューロが暗号資産(仮想通貨)交換業を廃止すると発表。11月1日現在、暗号資産交換業者は26業者が登録しているが、登録業者(みなし業者除く)の廃止は初のケースになる見通し。
日本仮想通貨交換業協会が仮想通貨交換業の自主規制案をまとめた。自主規制が実施されれば、これまで以上に仮想通貨に対する信頼感が高まり、利用者の層が一段と広まることが見込まれる。