暗号資産(仮想通貨)交換業のコインチェック(東京都渋谷区)は、実名のサッカー選手を用いるカードゲーム・ファンタジーフットボールゲーム「Sorare」を運営するフランスのSorare社と連携し、ゲームで利用可能なNFT(非代替性トークン)を、13種類の暗号資産と交換できる「Coincheck NFT(β版)」内で取り扱う方向で検討を始めた。
580億円分もの暗号資産NEMの不正流出事件で経営危機に陥っていたコインチェックは、2018年4月にマネックスグループ<8698>の傘下に入り、再建に取り組んできた。
当時マネックスグループの松本大社長(現会長)は「M&Aは結婚のようなもの。買い物ということではなくファミリーとなって一緒に新しいサービスを作っていく」としており、今回の取り組みはその一環。
コインチェックは、マンガやアニメ、スポーツなどの分野でNFTを使った事業を検討しているパートナー企業を募集しており、今後連携の幅が広がりそうだ。
ファンタジーフットボールゲームは、好きな選手を組み合わせた仮想のサッカーチーム作り、他のチームと得点を競うゲームで、実際の試合結果が得点に反映されるため、欧州を中心に人気が高まっている。
Sorareは、クラブ公式のサッカー選手のデジタルカードを取り引きでき、世界140以上のクラブと提携している。カードの販売額は140カ国で月間7000万ドル(約77億円)を突破しているという。
NFTは暗号資産と同じように、ブロックチェーン(分散型台帳)上で発行され取り引きされるもので、偽造ができず固有の価値を証明できるデジタルデータを指す。アート作品の真正性の証明などに用いられており、今回はサッカー選手のデジタルカードの交換に用いる。
コインチェックでは、すでにブロックチェーンゲーム「CryptoSpells」や「The Sandbox」などで利用可能なNFTを取り扱っている。
文:M&A Online編集部
テックビューロ(大阪市西区)は、同社が運営する仮想通貨取引所Zaifのホットウォレットから流出した仮想通貨が約70億円分になると修正した。ホットウォレットとは一体何なのか。