スマホ決済最大手「PayPay」の有料化、なぜこの時期に?

alt

「何もこんな時期に有料化しなくても」と、利用店から恨み節が聞こえてきそうだ。スマートフォン(スマホ)などによるQRコード決済最大手のPayPay(ペイペイ)が、2021年10月から加盟店が支払う決済手数料を従来の無料から全面有料化に切り替える。

コロナ禍の業績低迷に手数料有料化が追い打ち

大手チェーンでは当たり前となっているキャッシュレス決済だが、中小事業者では2〜3%の手数料負担が重く、手数料無料のPayPayが現金以外で唯一の決済手段という店も多い。有料化されても、PayPayの手数料は最低で1.6%と競合の決済サービスより低い。

だが、加盟店約340万店舗の半分を占める中小事業者にとっては死活問題だ。中小小売業の平均営業利益率は1.4%と手数料率を下回る。店が決済手数料を支払えば、赤字に陥りかねない。しかも、長引くコロナ禍で、中小零細の商店や飲食店は厳しい逆風にさらされている。

緊急事態宣言がほぼ通年化し、コロナ禍ではデルタ株の収束も全く見通せない。こんな時に経費増は厳しいだろう。とはいえ、加盟店も有料化と同時に取引を停止するわけにはいかない。QRコード決済の利用客が増えた今となっては、取扱中止は顧客離れを招きかねないからだ。

NEXT STORY

利用者も加盟店も?じわじわと広がる「スマホ決済離れ」の予兆

利用者も加盟店も?じわじわと広がる「スマホ決済離れ」の予兆

2020/06/09

急成長を続けてきたQR・バーコード決済サービスに「曲がり角」の兆しが見えてきた。これまで増え続けてきた加盟店に、脱退の動きが広がっているのだ。巨額のキャンペーンコストをかけて市場を育ててきたスマホ決済だが、刈り取り直前の失速も懸念される。