「アフター五輪」で東京のマンションが値崩れしない三つの理由

alt

理由その2 リモートワークが定着しそうにないから

9月末に緊急事態宣言が全面解除されたのを受けて、大手企業でもリモートワークから通常勤務へ戻す動きが顕著になってきた。そうなると職場である都心に近いマンションの需要が高くなる。

2022年度から転勤や単身赴任がないリモートワークを前提とした社員の採用に取り組むNTTのような企業もある。だが、そうした社員の昇進や給与体系については明らかになっておらず、昇進や昇給に限度がある「新たな一般職」となる可能性も否定できない。

リモートワークから通常勤務への復帰が都心のマンション需要を後押しする(写真はイメージ)

「一般職」的なリモートワークを選択して地方の安価な戸建住宅やマンションを購入する社員と、出世コースとなる通常勤務を選んで職住接近のマンションを購入する社員の「二極分化」が起こりそうだ。

都内にマンションを購入する所得がある正社員であれば、かつての「総合職」のような出世コースのキャリアを選択するはずで、毎日の出勤を伴う通常勤務がベースとなるだろう。たとえ割高でも都心のマンションを購入する需要は残る。

事実、不動産業者によると都心の高額物件では「コロナ前」には転売や賃貸のための「投資」が活発だったが、現在は実際に買い主が暮らすための「実需」での購入が増えているという。「投資」でなく「実需」であれば地価が下落しても、その分は「賃貸で暮らした場合の家賃」と考えればリスクにはならない。だから先行きに値下げ懸念があっても、都心のマンション需要は堅調に推移しているのだ。

NEXT STORY

2018年は住宅建築業界でM&Aが加速する

2018年は住宅建築業界でM&Aが加速する

2017/12/05

相続税対策の賃貸バブルが支えた住宅新築が頭打ちに。次に来るのはM&Aだ。