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アパレル関連小売業者の倒産が増加 負債の大型化も

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2019年1-10月主な「織物・衣服・身の回り品小売業」の倒産
東京商工リサーチ調べ

主な倒産 全国展開する中堅や老舗企業が破綻

 負債額上位では中価格帯の婦人服ブランド「J.FERRY」((株)リファクトリィ、民事再生)や子供服専門店「motherways」(マザウェイズ・ジャパン(株)、破産)など、全国展開する中堅規模以上の企業が目立った。また「グッチ」「フェラガモ」などヨーロッパのブランドを日本へ紹介し、セレクトショップのさきがけとして知られた「SUN MOTOYAMA」((株)サンモトヤマ、破産)などの行き詰まりにも注目が集まった。

 婦人服大手(株)オンワードホールディングス(TSR企業コード:290030471、東証1部)の2020年2月期中間決算は、事業整理損や減損損失などで244億円の最終赤字を計上し、今後、数百店舗の閉鎖を進めるとした。また、英ブランド「バーバリー」とのライセンス契約が終了後、業績が低迷する(株)三陽商会(TSR企業コード:290059666、東証1部)は、今期も4期連続の最終赤字を計上する見通しだ。いずれも有力な販売チャネルである百貨店の不振の煽りを受け、中~高価格帯の「百貨店ブランド」を抱える婦人服大手が苦境に立たされている。
 一方、低価格帯でも米国発ファストファッション「フォーエバー21」が、米国連邦破産法11条を申請、これを受け10月末で日本の店舗を閉鎖した。日本市場からの撤退は米本社の方針とはいえ、低価格化の旗手として話題となった日本進出当初の勢いに陰りが見えていた。
 市場を牽引したアパレル大手の不振は、業界全体に暗い影を落としている。こうしたなか、全国的な販売網や長年の実績を持つ中規模以上の企業破綻が増えている点も見逃せない。企業規模に関わらず、アパレル小売業者は低価格化とコストアップに苦心し、利益なき消耗戦にさらされている。今後、アパレル業界の倒産は、さらに増勢を強める兆しを強めている。

東京商工リサーチ「データを読む」より

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