ベストセラーズに一連の経緯や今後の展開の取材を求めると、「(その件には)一切、応じていない」と拒んだ。しかし、「通常通りの営業、出版事業は続けている。今後の方策は検討中で、アナウンスはない。新社長は毎日出社し、社員と適宜コミュニケーションをとっている」(総務担当者)とコメントした。
一方、塚原新社長は今後について、新スポンサーへの事業譲渡を前提に再建を模索していると言われる。関係先では、「ベストセラーズは4期連続の赤字を計上するなど経営悪化が深刻で、旧オーナーの方から塚原新社長に買収を打診した。今後、スポンサーが現れれば事業譲渡か、難しければ将来的には廃業も視野に入れる意向」との見方を示した。
取引先への未払いはなく、資金繰り上の懸念も少ない。だが、会社の存続を新スポンサーに委ねるベストセラーズ。資産売却による清算も取り沙汰されるが、新社長がどのような方向性を打ち出すか、目が離せない。
(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2018年3月2日号掲載予定「Weekly Topics」を再編集)