理由2 iPhoneの販売シェアが下がっている

それでなくても、このところiPhoneの世界シェアは低下が続いている。英調査会社のIHS Markitによると、2019年第2四半期のiPhone世界出荷台数は約3530万台と、前年同期の約4130万台を14.5%も下回った。スマートフォン市場を二分するアンドロイド陣営は早くも5G端末の投入を始めており、シェアの格差拡大は避けられない。

iPhoneのシェアを下げ止まらせるにはiPhone11シリーズのヒットしかないが、前述のようにそれは望み薄だ。別の新機種を追加投入する必要がある。そこで注目すべきは、スマートフォン市場の動向だ。IHS Markitの調査結果で、大きくシェアを伸ばしているのが中国のOPPO。2019年第2四半期の世界出荷台数は3620万台と前年同期比で13.4%も増加し、世界シェアではアップルを追い抜いて韓国のサムスン電子、中国のファーウェイに次ぐ3位に浮上した。

このOPPOはサムスンやアップルのような高級機メーカーではなく、低価格の普及機でシェアを伸ばしている。高級機需要が高いのは日米欧の先進国であり、こうした国々ではスマートフォン市場の伸びは鈍化している。一方、同市場の成長が続く新興国では「そこそこの性能で安い」端末の人気が高い。世界シェアを引き上げるために、どちらをターゲットにすべきかは明確だろう。

低価格でシェアを伸ばすOPPO。「AX7」の日本価格は2万9880円(税別)と、「iPhone XR」の約3分の1だ(同社ホームページより)

とはいえ、シェア低迷にもかかわらずアップルの業績が好調なのは、高級機を主力としているため。OPPOと「同じ土俵」で闘うのは、ブランド的にも収益的にも得策ではない。そうなればメーンストリーム(主流)となる同11シリーズとは別の低価格モデルが必要となる。