M&Aの相続対策、大きな節税効果が見込める資産管理会社とは?

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M&Aを行い多額の資金が入金になった経営者の多くが気にしているのは相続税。相続税の最高税率は 55%と非常に高い。しっかりとした相続税対策を行なわなければ多額の相続税を支払うことになってしまう。今回は資産管理会社を使った節税対策を紹介する。

資産管理会社を活用するメリット

資産管理会社は一般的な会社と異なり、事業を営み利益を出すことを目的としている会社ではない。経営者が資産管理会社を設立する場合、不動産の相続対策が主な理由になる。不動産を個人保有から法人保有にすることで大きなメリットを享受することができる。

主なメリットは3つある。

1.所得税より法人税のほうが税金が低い
所得税の最高税率は55%であるが法人税の最高実効税率は33.8%と所得税に比べるとかなり低い。不動産から得られる収入によっては所得税のほうが有利に働くことはあるが所得が高い場合、不動産法人に移すことのメリットは非常に大きいだろう。また、資産管理会社に不動産を移すことで所得分散することができる。

2.家族に所得分散できる
資産管理会社の役員に家族を就任させ、役員報酬という形で家族に払うことで所得の分散を図る。もちろん、勤務実態がなければいけないが、本人亡きあとも家族に安定的な収入源を残すことができる。

3.経費計上の範囲が圧倒的に広がる
経営者の方は、特にお分かりだと思うが個人に比べ法人のほうが圧倒的に経費計上の範囲が広くなる。資産管理会社で使う家賃や携帯代·水道光熱費など多くの項目が経費として落とすことができる。

所得の状況によってはデメリットも

様々なメリットがある資産管理会社の設立であるが、半面、次のようなデメリットもある。

1.  所得の状況によっては資産管理会社を使わない方が節税になる
所得が大きい場合、資産管理会社を使ったほうが法人税の税率が適用されるので節税になる。一方、所得が少ない場合、所得税の方が安くなる可能性があるので状況によっては資産管理会社を使わない方が節税になるケースは多々ある。闇雲に資産管理会社を作ることは避けるべきだろう。

2.法人設立時の費用がかかる
資産管理会社は、合同会社で作成することが一般的であるが合同会社といっても一定の費用が法人設立時にはかかる。

3.法人住民税均等割分がかかる
法人住民税均等割分とは、法人が赤字であっても毎年かかる税金。資産管理会社を作っても利益が出ないようであれば個人保有にしておいた方が得策となる。

資産管理会社を設立を検討する際は税理士など専門家にしっかり相談していただきたい。

文:M&A Online編集部

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