9月…ルネサス、自動運転にらみ米半導体IDTを取り込み

ルネサスエレクトロニクスが7330億円(67億ドル)を投じて通信用半導体メーカーの米インテグレーテッド・デバイス・テクノロジーズ(IDT、カリフォルニア州)を買収すると発表した。日本の半導体メーカーとして過去最大のM&A。自動運転をめぐっては走行の安全のために膨大な情報のやり取りが必要となり、そのカギを握る通信用半導体分野を強化するのが狙いだ。

ユニ・チャームはタイの紙おむつメーカー大手、DSGTを約600億円で買収した。

10月…8000億円超のカルソニック筆頭に、大型M&A相次ぐ

カルソニックカンセイ本社(さいたま市)

10月は“当たり月”だった。自動車部品大手のカルソニックカンセイが欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモビルズの自動車部品子会社マニエッティ・マレリ(イタリア)を8060億円で買収すると発表した。日本企業がかかわるM&Aとして今年2番目にランクされる。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下の三菱信託銀行は豪資産運用会社CFSGAMを3280億で買収した。反対に、東京海上ホールディングスは再保険事業を手がけるトウキョウ・ミレニアム・リー(スイス)など欧州子会社2社を約1685億円で売却すると発表した。

1000億円以上の大型案件はほかに2件あったが、いずれも海外企業による日本企業へのTOB案件。米ヘルスケア製品大手のジョンソン・エンド・ジョンソンが「ドクターシーラボ」で知られるシーズ・ホールディングスを2300億円で、フランスの自動車部品大手フォルシアが日立製作所傘下で車載情報機器メーカーのクラリオンを1400億円で、それぞれ買収すると発表した。

ドンキホーテホールディングスは、ユニー・ファミリーマートホールディングス傘下の総合スーパー、ユニーを2019年1月に完全子会社化することを決めた。282億円で株式を追加取得する。

11月…「ふるさとチョイス」のトラストバンク、チェンジ傘下へ

ダイキン工業がオーストリアの冷凍・冷蔵ショーケース大手AHTを1145億円で子会社化すると発表。不二製油グループ本社は業務用チョコレート世界3位の米ブロマー・チョコレート(シカゴ)の買収を決めた。不二製油はこれまでブラジル、マレーシア、豪州でチョコレート会社を買収し、いよいよ北米に足がかりを築く。買収金額は最終確定していないが、600億円超となる見通し。

日本最大級のふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンク(東京都)が情報通信関連企業のチェンジの傘下に入ることになった。チェンジはトラストバンク株式の60.11%を48億円で取得する。

12月…日立、スイスABBの送配電事業を買収し世界首位に

日立製作所はスイスの重電大手ABBの送配電事業を買収すると発表した。買収金額は7140億円。日立は送配電事業で世界首位に立つ。大正製薬ホールディングスは一般医薬品メーカーのフランスUPSAを1823億円で傘下に収め、欧州での医薬品事業に本格的に乗り出す。

パイオニアは香港投資ファンドのベアリング・プライベート・エクイティ・アジアの傘下に入り、再建を目指すことに。ベアリングが1020億円を投じて完全子会社化する。

年末も押し詰まった27日、NECはデンマーク最大手のIT企業を傘下に持つKMDホールディングを約1360億円で買収すると発表した。KMDは中央・地方政府向けデジタルガバメント分野で強固な顧客基盤を持つ。NECは同社を傘下に取り込むことで、デジタルガバメント分野でのビジネスモデルを獲得し、北欧から欧州全域への展開を目指す。

文:M&A Online編集部