高価格で手が出にくい「12」を補完する「SE2」

その第1弾となったのが、2019年9月に発売した10.2インチタブレット端末の第7世代「iPad」。メインメモリは1ギガバイト増の3ギガバイトに増えたものの、CPUなどの主要機能は2018年3月に発売した前モデルの第6世代と同じだ。

何の代わり映えもしないモデルチェンジだったが、日本での価格を前モデルよりも3000円安い3万4800円に抑えて発売した。すると、たちまちタブレット販売のトップに。販売が伸び悩むタブレット市場で気を吐いている。

低価格版「iPad」は機能据え置きながらも値下げ効果でヒットした。(同社ホームページより)

「SE2」の投入もこの「二本立て戦略」の一環だが、裏を返せば2020年秋に投入する5G対応の「iPhone12」が相変わらずの高価格路線を維持するということでもある。

「12」は本体デザインも創業者のスティーブ・ジョブズが直接関わった「iPhone4」に近い角ばった形状へ一新され、iPad向けの「Apple Pencil」のサポートや画面内蔵型指紋センサーの採用など、久々のメジャーアップデート(全面改良)になると予想されている。

そのため米国での販売価格が現行モデルを上回って1000ドルを超える可能性もあり、日本でもよほどの円高にならない限り10万円を切ることはないだろう。高額な「12」に手が出ない顧客の「取りこぼし」を防ぐのが「SE2」の役割だ。

国内では総務省が国内通信事業者に課した「端末割引の上限を2万円まで」の規制もあり、消費者にとってはますます手が届きにくくなる。財布が気になる消費者は、一足先に発売される「SE2」の購入を検討すべきだろう。

文:M&A Online編集部