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【富士フイルム】M&Aで事業構成の劇的な入れ替えに成功

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画像はイメージです。

富士フイルムはM&Aによる多角化を進めて生き残った

 富士フイルムのM&A案件では、08年の富山化学の子会社化が知られているが、それ以外にも医療機器・医薬事業を中心に相当数のM&Aを行い、事業の中身を大胆に入れ替えている。

 2000年以降の主なM&Aを見ても30件を超え、買収金額は公表しているものだけでも4,800億円以上に上る。本業が消滅するという強烈な危機感の表れと言えよう。注目に値するのは、多額の投資を行う一方で、自己資本比率は健全性を保っている点だ。

 一般に積極的なM&Aにかじを切ると、自己資本比率が低下することが多い。しかし富士フイルムでは、ここ10年間の自己資本比率がおおむね60~65%を安定的に推移している。事業の入れ替えをM&Aによって大胆に行いながら、裏側では綿密に計算された投資が行われていることがうかがえる。

「選択と集中」。経営危機が訪れた時に多角化事業を切り離し、主力事業に集中するのが正しい、と説く言葉である。しかし、多角化事業を立て続けに売却したコダックは消滅し、富士フイルムはM&Aによる多角化を進めて生き残った。

 技術革新がもたらす劇的な市場変化の前では、「選択と集中」が、必ずしも正しいとは限らない。富士フイルムの事例はそれを語っている。

この記事は、企業の有価証券報告書などの開示資料、また新聞報道を基に、専門家の見解によってまとめたものです。

まとめ:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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