今は不振の飲食業にも「コロナ禍収束」で空前の人手不足が来る!

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「ポストコロナ」の飲食業界では、労働力確保が課題に(写真はイメージ)

緊急事態宣言中にも半分の飲食店が「人手不足」

一旦、異業種へ流出した人材が飲食業へ戻るとは限らない。ワクチン接種で感染拡大が落ち着いたとしても、新たな変異株が流行すれば再び緊急事態宣言が発令されて、営業規制をかけられる可能性があるからだ。そうなれば、またも仕事を失ったり、勤務時間が短縮されたりする懸念が出てくる。

さらにアジアの新興国ではワクチン接種が行き届いておらず、東京や大阪などの大都市圏で飲食店アルバイトの貴重な労働力となっていた外国人労働者が本格的に戻ってくるには、まだ時間がかかりそうだ。コロナ禍に伴う営業規制が全面的に解禁された飲食業では、空前の人手不足が生じるだろう。

すでに、その兆候は出ている。3度目の緊急事態宣言中だった2021年4月に帝国データバンクが実施した「人手不足に対する企業の動向調査」によると、非正社員が不足している企業の割合は「飲食店」が50.0%と全業界中トップに。店舗での営業が大幅に制限されているにもかかわらず、半数の飲食店がアルバイトなど非正社員の不足を訴えている。

コロナ禍以前となる2年前の調査では、78.6%が「非正社員不足」と回答。コロナ収束後の自粛反動で飲食業の業績回復が一気に進んだ場合は、非正規社員が不足していると回答する企業はさらに増えるだろう。

日本よりも早いペースでワクチン接種が進む米国では、外食産業での人手不足が深刻化している。客足が戻ったにもかかわらず、営業日や営業時間を短縮せざるを得ないケースも増えているという。雇用難に伴う人件費の上昇も、飲食店にとっては重荷になっているようだ。

大手外食チェーンが中小外食店を買収し、スタッフを自社のチェーンに動員する「雇用を買うM&A」も活発になりそうだ。

ワクチン接種で先行する米国では、すでに飲食店での人手不足が問題に(Photo by DMCA

文:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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