ソフィアホールディングス<6942>はM&Aで事業の多角化と成長を目指してきた。とりわけIT関連事業や調剤薬局事業で積極的な買収を実施し、企業価値の向上を図っている。ただ、同社のM&A戦略は単純な成長軌道を描いてきたわけではない。そこには「選択と集中」の苦悩と試行錯誤があった。
ソフィアHDの本格的なM&Aは、2009年に祖業であるマイコン開発支援機器子会社のソフィアシステムズの黒田電気への売却から始まった。
祖業を手放した同社は新規事業に参入する...
ノジマがM&Aで攻勢をかけている。同社は2025年1月に、ソニーを源流とする国産パソコンメーカーのVAIOを傘下に収める。これに先立つ、2023年にはマレーシアのTMTと、コネクシオをで傘下に収めている。
歯科製品の通販事業などを展開する歯愛メディカルが、婦人服を中心とした通販会社であるニッセンホールディングスを傘下に収めたことで、ステージが大きく変わろうとしている。両社の商品を相互に取り扱うことでシナジーを創出しようという作戦だ。
食・医に次ぐ事業領域として、キリンホールディングス<2503>がサプリメントに代表されるヘルスサイエンス領域の育成に力を注いでいる。2023年12月期には1034億円だった同領域の売上高を、30年以降には5000億円規模にまで拡大する目標も明らかにしている。
セイノーホールディングスは、物流業界の中で最も戦略的に「協業」「オープンイノベーション」に取り組む企業グループだろう。外部の力を取り入れ成長を図る同社はM&Aにも積極的に動いている。