医療費削減の流れを受けて、厚生労働省が患者負担額を引き上げることになった医薬品がある。それは最先端のがん治療薬でもなければ、アルツハイマー病をはじめとする認知症治療薬でもない。皮膚薬で、しかも重症患者向けの特殊な薬剤ではなく、かかりつけ医が通院患者に処方する、ごくありふれた医薬品だ。「ヒルロイド」がそれ。
この皮膚薬を製造・販売しているのがマルホ(大阪市)。1915年創業の「百年企業」だが、巧みな業務提携とM&Aで成長を続けている。
「ヒルドイド」は保湿用塗り薬...
ロート製薬がおよそ1年半ぶりにM&Aに踏み切ることになった。同社は2024年6月に、シンガポールの漢方薬製造販売会社のユーヤンサンを買収すると、2024年4月に発表した。
東陽テクニカがM&A攻勢を強めている。2008年以降は2件だったが、2023年に入ってから4件のM&Aを続けざまに実施した。今期で修了する中期経営計画「TY2024」では「M&Aによる事業拡大」を打ち出しており、アクセルを踏み込んだようだ。
ゼネコン(総合建設会社)準大手の戸田建設がM&Aにアクセルを踏み込んでいる。照準を合わせるのは「海外」と「再エネ」。国内建設市場が縮小に向かう中、成長領域での展開を加速する狙いだ。
ベネッセホールディングスが、MBOで株式を非公開化することになった。通信教育「進研ゼミ」の不振を長期的な視野から打開するため、一般株主の干渉を受けない株式非公開化で事業の立て直しを図る。創業家が自社を買う「ベネッセ最大のM&A」に踏み切る。