こうした積極的なグループ拡大策は、ここにきて新たなフェーズに入りつつあるように見受けられる。その一つの表れが2022年にサカモトが「あミューズ」を吸収合併し、funboxと社名を変更したことである。グループ拡大を続けながらも、経営効率の向上を図る。これを第一弾として、グループ内での再編がさらに進むのではないだろうか。
もう一つはM&Aの広域化だ。2020年には岡山県に本社を置く研精堂印刷と、製本業のサン・エム・コーポレーションが傘下に入った...
パラマウントベッドホールディングス(HD)は医療・介護用ベッドで国内シェア7割を握り、世界でもアジアを主軸にトップクラスに位置する。いよいよ「1000億円企業」の仲間入りを果たすが、意外にも本格的なM&Aとは距離を置いてきた。
2023年6月に社長交代したエステー。初のプロパー社長となった上月洋氏は「新体制方針説明会」で、成長戦略として「M&Aによる新領域への参入」を打ち出した。これまで同社が公表したM&Aは4件。今後のM&Aでエステーの空気がかわる可能性が高い。
鳥貴族ホールディングス(HD)が9月10日に発表した2023年7月期決算はコロナ禍で受けたダメージから大きく回復したことが鮮明に。今期は2023年1月に完全子会社化したダイキチシステムがフルで連結対象に加わり、さらなる業績回復への期待も膨らむ。その影響はいかに。今後のM&Aも考察する。
TBSホールディングスが「メディアグループ」から「コンテンツグループ」に変貌しつつある。テレビ・ラジオにとどまらず、映画、舞台、配信、文化、小売り、知育・教育などコンテンツ全般に事業領域を広げてきた。その原動力の一つが巧みなM&A戦略だ。