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えっ ソニーも巨額減損?

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さらに2016年10月には、通信大手のAT&Tが総合メディア・グループのタイム・ワーナーを854億ドル(9.8兆円)で買収すると発表しています。これはさすがにFCC(連邦通信委員会)が認めないと思われていましたが、トランプ政権となってFCC委員長も規制緩和派に交代したため可能性が出てきました。

こう考えると、ソニー・ピクチャーズだけは総合メディア企業ではないソニーの傘下であり、グループとしてのシナジー効果が今一つ上がっていないことになります。

つまり「使いこなせていない」あるいは「コントロールできていない」わけです。

アクティビストのダニエル・ローブが2013年にソニー・ピクチャーズのスピンオフ(分離・上場)を提言していましたが、その時点ではソニー・ピクチャーズの企業価値はソニー・グループから切り離した方が大きくなるとの見通しだったはずです。

その時点からソニー・ピクチャーズの企業価値がどれくらい棄損してしまったかは不明ですが、直感的には「今からでも売却してしまうべき」と考えます。ただ米国の総合メディア・グループ傘下にはすべて映画会社があるため、残る可能性はもう1つの通信大手のベライゾンかな?と勝手に考えています。

さてソニー経営陣の判断はどうなのでしょう?

本記事は、2017.1.31公開「闇株新聞」より転載しております。

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