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従業員平均年収200万、役員報酬4100万円の乾汽船に待った

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従業員の平均年収が200万円なのに対し、役員報酬が2名で8200万円と高額な乾汽船<9308>に、国内の資産運用会社で大株主のアルファレオホールディングスが待ったをかけました。

アルファレオは、2019年2月に同社の株式22.90%を取得し、その後買い増しを行いました。6月11日に保有割合を25.43%まで引き上げ、経営陣を激しく批判。アクティビストファンドとしての本領を発揮しはじめています。

アルファレオが問題視しているのは4つです。

1.脆弱な経営体制
2.不公平な取締役報酬制度
3.財務情報の不開示
4.合理的な理由のない買収防衛策

イメージ画像
※画像はイメージ(PAKUTASO)


営業利益は51.6%減から、さらに56.8%減

乾汽船の業績は非常に悪い状態が続いています。このままだと営業利益が出ない事態へと陥りそうです。

決算 売上高 営業利益 経常利益 純利益
2020年3月期(予測) 236億9700万円
(3.0%増)
1700万円
(56.8%減)
△6800万円 3億500万円
(52.3%減)
2019年3月期 230億800万円
(11.8%増)
3億9600万円
(51.6%減)
△5100万円 6億3900万円
(64.9%減)
2018年3月期 205億7400万円 8億1800万円 7億5500万円 18億2000万円

決算説明資料より

経常利益は出ておらず、倉庫の立ち退き料などの特別利益で純利益を出している状態です。

アルファレオは、保有目的として「純投資が基本」としながらも、「状況に応じて経営陣への助言を行う」とし、今回の提案へと至っています。同社は6月21日の定時株主総会で、取締役の再任案と買収防衛策導入案に反対すると明言しました。

アルファレオは、具体的に何を問題視しているのでしょうか?

まずは経営体制。乾汽船は2014年にイヌイ倉庫と経営統合しており、合併後は常勤取締役が乾康之氏、乾隆志氏のみとなりました。いわゆる同族経営になったのです。

役員報酬は2名で8200万円に上ります。これは総人件費の17%を占め、アルファレオによれば同業他社の水準の2倍以上だといいます。

社内の状況を見ても、役員報酬の高さが目立ちます。会社の給与手当から1名あたりの従業員平均年収を割り出すと200万円です。

役員2名は、会社の経営に立て直しに必死な姿を見せるわけでもなく、小うるさい役員を排除し、給与水準に比べてあまりにも高額な報酬を得ているのではないかというわけです。

さらに、役員報酬の算出根拠にも疑問を投げかけました。役員報酬には営業キャッシュフローの前年対比が使われているのに対し、配当は純利益を基準にしているからです。

乾汽船は、船舶と不動産事業がメーンです。必然的に減価償却費がかさみ、純利益を圧迫します。2019年3月期の営業キャッシュフローは29億6000万円ですが、純利益は6億3900万円でした。

株主軽視とも受け取れる報酬体系なのです。

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