2019年6月の大量保有報告書の提出件数は866件で、このうち株式の保有割合を増やしたのが234件(構成比27.0%)、新規保有が148件(同17.1%)、保有割合を減らしたのが404件(46.7同%)、契約の変更などが80件(同9.2%)となり、減少が増加と新規の合計を22件上回った。

3カ月連続で売りが買いを上回る

前年同月(2018年6月)は保有割合を減らした件数(491件)が、増加と新規の合計(449件)を42件上回っていたため、6月は保有割合を減らす件数が前年同月よりも半分程度に減少した。

他方、前月(2019年5月)は保有割合を減らした件数(393件)が、増加と新規の合計(380件)を13件上回っており、3カ月連続で売りが買いを上回った。

2018年6月2019年5月2019年6月
増加 244 259 234
新規 205 121 148
減少 491 393 404
変更 66 67 80
合計 1006 840 866
増減 -42 -13 -22
増加は株式の保有割合を増やした件数、新規は新たに株式を保有した件数、減少は株式の保有割合を減らした件数。増減は増加と新規の合計から減少を引いた件数。

M&A onlineが提供している「大量保有報告書データベース」で集計した。

6月に大量保有報告書の提出件数が最も多かったのは野村證券の62件。保有割合を増やした件数と新規保有の件数を合わせた件数は35件で、保有割合を減らした件数26件を9件上回った。

5月に新規保有したシェアハウス向け不正融資問題の行方が注目されているスルガ銀行<8358>についてはこの月は動きがなかった。

提出件数が2番目に多かったのがJPモルガン・アセット・マネジメントの40件、みずほ証券の35件の順だった。

個別の銘柄で大量保有報告書の提出件数が最も多かったのは太陽誘電の12件。米国のトランプ大統領が、中国のファーウェイに対する禁輸措置を緩和すると述べたことが好感され、7月1日にファーウェイに電子部品を供給する同社株が上昇する現象が見られた。

ただ同社株は2019年2月に11件、4月にも10件の大量保有報告書が提出されており、6月の12件は今年最高の件数ではあるが、米中の貿易摩擦の回避を見越した動きとはいいがたい。

施工不良問題に揺れるレオパレス21<8848>については、旧村上ファンド系のレノと英国の投資ファンド・オデイ・アセット・マネジメントが5月に合計8度買いに出ていたが、6月はこれら2社の動きはなかった。

その一方で、英国のモルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル・ピーエルシーが、米国のモルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・エルエルシーと共同で新規に8.15%を保有した。無風状態の中での新たなプレーヤーの登場は嵐の前の静けさなのか。

文:M&A online編集部