投資会社のレノ(東京都渋谷区)が施工不良問題で揺れるレオパレス21<8848>の株式を連日で買い増し、保有比率が10.32%に達したことが分かった。レノは17日、前日から2日連続で関東財務局に大量保有の変更報告書を提出した。レオパレス株について、レノが新規取得したことは14日に判明したばかり。その時点の保有比率は6.24%だったが、一気呵成に買い進んでいることが浮き彫りになった。

1週間で3度、大量保有報告書を提出

レノは旧村上ファンドの関係企業。レノが17日に提出した変更報告書によると、保有比率はそれまでの7.93%から10.32%に上昇した。内訳はレノが9.12%、共同保有者の野村幸弘氏が1.20%。野村幸弘氏は旧村上ファンド代表の村上世彰氏の長女絢氏の夫。

レノは14日に大量保有報告書を提出し、5%を超えてレオパレス株を買い集めていた事実が明らかになった。そして1日置いて16日に提出した変更報告書で買い増しが分かった。

法人、個人投資家にかかわらず、上場企業の株式を新規に5%以上取得した場合、5営業以内に財務局に大量保有報告書を提出することが義務づけられている。また5%以上取得した株の保有比率に1%以上の増減がある場合も同様に変更報告書しなければならない。

保有目的はこれまで3度の報告書でいずれも「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行同為等を行うこと」としている。

レオパレスは昨年5月、自社が手がけた賃貸アパートで建築基準法違反が発覚。一連の施工不良問題の広がりが経営の屋台骨を揺るがせている。同社が10日に発表した2019年3月期決算は最終損益が686億円の巨額赤字に転落した。

最終赤字幅は2月時点の予想よりも200億円程度拡大した。補修工事関連の特別損失が547億円に膨らんだうえ、問題発覚に伴い空室が増加したのが響いた。売上高は4.8%減の5052億円だった。創業家出身の深山英世社長は引責辞任に追い込まれた。

2月初めに500円台だったレオパレス株価はその後急落し、4月下旬には200円を割り込んだ。ところが、14日に「モノ言う株主」の登場が表面化したあたりから、株価の流れが変わり、上げ足を強めている。17日の終値は前日比14円高の279円で、2月12日(335円)以来の高値水準となった。

英オデイと合わせと「26%」に

レオパレス株をめぐっては、英投資ファンドオデイ・アセット・マネジメントがすでに15.62%を保有する。オデイはレオパレス株が急落する中で、一貫して買い増しを進めてきた。

レノとオデイの保有分を合わせると約26%に達する。仮に両社がタッグを組んで、保有比率を議決権ベースで33%以上に高めれば、合併など重要事項についての特別決議を阻止できる。レオパレス株価にとどまらず、同社再建の行方をも左右するだけに、当面はレノ陣営がさらに“進撃”するのかどうか、要ウオッチとなろう。

◎レノ:レオパレス21に関する大量保有報告書の提出状況

報告義務発生日提出日株式保有割合
5/105/1710.32%
5/95/167.93%
5/75/146.24%(新規取得)

文:M&A online編集部