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コナミ・セントラル・ルネサンス…スポーツクラブ大手の業績挽回は?

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ルネサンスの店舗(東京・経堂)

スポーツクラブ大手の2021年4~12月期(第3四半期累計)決算が出そろった。コナミスポーツ、セントラルスポーツ、ルネサンスの上位3社は売上高を前年同期比20%前後伸ばし、本業のもうけを示す営業損益も改善傾向が目立つ。ティップネスは営業赤字が続くものの、赤字幅は前年同期比半減し、復調に向かいつつある。

ただ、コロナ禍との戦いが3年目に入り、足元では1月以降、変異株のオミクロン株の流行が拡大する中、スポーツクラブの利用を手控える動きも見られ、業績への影響が懸念されている。

コナミ、約100億円の営業益改善

コナミホールディングス(HD)傘下のスポーツ事業(コナミスポーツ)の2021年4~12月期の部門業績は営業損益が15億円の黒字と83億円の大幅赤字だった前年同期から100億円近い利益改善となった。この1年間で30余りの不採算店舗を閉館し、コスト構造の見直しが進んだのに加え、新型コロナウイルス関連損失(休業中の固定費など)が縮小したことなどが奏功した。

売上高ではコナミスポーツがセントラルスポーツの追い上げをかわし、業界トップを維持した。直営店舗数(12月末)ではセントラルが180店舗で、相次ぐ閉館で数を減らしたコナミの144を大きく上回るが、業務受託ではコナミが約230施設とセントラルの62施設を圧倒することが作用している。

ルネサンスは3割近い増収を達成し、営業損益も前年同期34億円の赤字から7億3000万円の黒字に転換した。光熱費をはじめランニングコストの節減、施設メンテナンスの内製化、人材の適正配置などで損益分岐点の引き下げに努めた。

ティップネス(日本テレビホールディングス傘下)は21億円の営業赤字が続いており、黒字化は来期(2023年3月期)以降に持ち越しとなることが確実だ。

ルネサンス、通期22%の増収見込む

通期(2022年3月期)見通しを公表しているのはセントラル、ルネサンスの上場専業2社。セントラルは売上高16.6%増の420億円、営業利益127%増の20億円 、ルネサンスは22.5%増の売上高370億円、営業利益12億円(前期は46億円の赤字)を見込む。

しかし、コロナの影響が本格化する以前の2020年3月期と比べると、売上高は両社とも8割程度まで戻したものの、営業利益はセントラルが5割強、ルネサンス4割程度の水準にとどまる。

スポーツクラブをめぐっては昨年9月末で緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が解除され、新規入会者の獲得や休会者の復帰など回復傾向が見え始めた。ただ、新型コロナの変異株の流行拡大が続けば、浮揚しかかった業況に冷や水ともなりかねない。

◎スポーツクラブ大手の2021年4~12月期業績(営業利益のカッコ内は前年同期実績)、△は赤字

売上高 営業利益 直営店舗
コナミスポーツ 307億円(18%増) 15億円(△83億円) 144
セントラルスポーツ 298億円(16%増) 9.7億円(2.4億円) 180
ルネサンス 275億円(28%増) 7.3億円(△34億円) 102
ティップネス 172億円(16%増) △21億円(△46億円) 168
メガロス
100億円(22%増)

43
ホリデイスポーツ
91億円(7.7%増)

101

※コナミスポーツはコナミHD、メガロスは野村不動産HD、ホリデイスポーツは東祥の部門業績。ティップネスの店舗数には24時間ジム「FASTGYM」110店舗を含む。

文:M&A Online編集部

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