バルミューダだけじゃない!ベンチャーにスマホは「鬼門」なのか

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ファッショナブルな高価格家電を手がけるバルミューダが満を持して2021年11月に発表した5G(第5世代移動体通信規格)スマートフォン(スマホ)の「BALMUDA Phone(バルミューダフォン)」が早くもつまずいた。製造を委託した京セラから「技術基準適合認定の認証について確認すべき項目がある」と報告を受け、販売を一時停止したのだ。同社だけではない。なぜか国産スマホベンチャーには「不運」がつきまとっている。

大幅な設計変更が技適トラブルを生んだ?

バルミューダフォンはバルミューダの寺尾玄社長兼チーフデザイナーが「今のスマホはあまりにも画一的になってしまった」として自社開発し、委託生産で世に送り出した製品。寺尾社長はアップルの創業者スティーブ・ジョブズを尊敬しており、スマホづくりに取り組んだという。美しいカーブの背面で構成された外観や手のひらに収まるコンパクトなサイズなど、デザインや使い勝手で差別化を図っている。

販売停止の原因は委託生産先の京セラにあり、バルミューダに責任はない。それでもスマホ販売の一時停止を受けてバルミューダ株は2022年1月11日に一時前日比9.8%安の3575円と、2020年12月16日以来1年ぶりの日中安値をつけている。

「前兆」らしきものはあった。当初、バルミューダはサービスエリアの拡大が進んでいない5Gへの対応にこだわらず、4Gスマホとして開発を進めていたという。だが、販売キャリア(移動体通信事業者)のソフトバンクから5G対応を強く求められ、5G部品を組み込むために大幅な設計変更を余儀なくされた。

その結果、発売時期も当初の予定から半年ほど遅れている。こうした開発の混乱が、技術基準適合認定問題につながった可能性は高い。同社にとっては、明らかに「持ち込まれた」不運だ。

デザインとコンパクトを売りにするなら5Gにこだわる必要もなかったが…(同社ホームページより)

同じ問題は楽天モバイルが独自開発した小型スマホ「Rakuten Mini」でも起こった。スマホが対応する通信規格と周波数帯を変更したにも関わらず、新たな技術基準適合認定を取得しなかったため、2020年6月に総務省から報告を求められている。

行政への届出の問題なので、製品の不具合と違いユーザーがスマホを利用する上で不都合は生じない。販売済みのスマホは、引き続き利用できる。それでもキャリアを選ばないSIMフリー版で10万4800円、ソフトバンク版で14万3280円もする高価格スマホだけに、イメージダウンは痛い。

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