政府は3月10日、中小企業の事業承継の円滑化などを支援する中小企業成長促進法案を閣議決定した。開会中の通常国会での成立を目指す。

経営者の個人保証の存在が中小企業の事業承継を妨げる一因になっていることから、信用保証協会が個人保証を肩代わりする新制度を設ける。経済産業省の認定を受ければ、従来の保証限度枠とは別に特例で2億8000万円の保証枠を使えるようにする。

第三者承継に対しては、新経営者が個人保証なしでM&Aにかかる資金などを調達できるよう制度を拡充する。事業承継を促す環境を整え、後継者不足に悩む中小企業の廃業を防ぐ。

中小企業の経営基盤強化も後押しする。承継などによる事業拡大で大企業に成長しても、地域経済を牽引する企業と国に認められれば、一定期間は中小向け支援を受けられる。海外展開支援も強化し、現地子会社に日本政策金融公庫が直接融資する特例措置を講じる。

中小企業庁の資料によると、2018年度の新規融資で経営者保証のない割合は政府系金融機関平均が36.1%、民間金融機関平均は19.1%にとどまる。中小企業基盤整備機構のアンケート結果(2016年度)では、承継を拒んだ後継者候補のうち経営者保証を理由とした人は59.8%だった。

文:M&A Online編集部