[30日 ロイター] - クラウドベースのコールセンターを運営する米ファイブ9の株主は30日、ビデオ会議サービスの米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズへの147億ドルの売却案を否決し、ズームにとって過去最大の買収計画は実現しなくなった。
委任状助言会社インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシズが今月初め、成長懸念を理由にファイブ9株主に反対票を投じるよう勧告していた。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)下で注目を集めたズームは、マイクロソフト、シスコシステムズ、セールスフォースなどとの厳しい競争に直面しており、中核のビデオ会議サービス以外の収益を確保しようとしている。
ズームのエリック・ユアン最高経営責任者(CEO)は、ファイブ9は統合されたコンタクトセンターを顧客に提供する魅力的な手段だったとした上で、「とはいえ、当社プラットフォームの成功の基盤となるものではなく、また当社顧客に魅力的なコンタクトセンターソリューションを提供する唯一の方法でもなかった」と述べた。