米ズーム最大の買収計画が頓挫、ファイブ9株主が否決

※この記事は公開から1年以上経っています。
alt
Photo by Budrul Chukrut / SOPA Images/Sipa USA

[30日 ロイター] - クラウドベースのコールセンターを運営する米ファイブ9の株主は30日、ビデオ会議サービスの米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズへの147億ドルの売却案を否決し、ズームにとって過去最大の買収計画は実現しなくなった。

委任状助言会社インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシズが今月初め、成長懸念を理由にファイブ9株主に反対票を投じるよう勧告していた。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)下で注目を集めたズームは、マイクロソフト、シスコシステムズ、セールスフォースなどとの厳しい競争に直面しており、中核のビデオ会議サービス以外の収益を確保しようとしている。

ズームのエリック・ユアン最高経営責任者(CEO)は、ファイブ9は統合されたコンタクトセンターを顧客に提供する魅力的な手段だったとした上で、「とはいえ、当社プラットフォームの成功の基盤となるものではなく、また当社顧客に魅力的なコンタクトセンターソリューションを提供する唯一の方法でもなかった」と述べた。

ロイター・ニュース・アンド・メディア・ジャパン

ロイターは世界最大級の国際マルチメディア通信社です。2,500人以上のレポーターと 200以上の拠点を擁し、世界中で生み出される質の高いロイターのニュースは、16を超える言語で毎日配信され、世界各地の数十億人に届けられるなど、その規模は業界随一を誇ります。1851年の設立以来、独立性、高潔性、中立性を柱とする信頼の原則を一環して守り続けています。揺るぎない信頼性をこれからも維持したまま世界各地からニュースをお届けできるよう、たゆまぬ努力を続けていきます。

NEXT STORY

ビデオ会議のZoom「ポストコロナ」にらんで1.6兆円の買収

ビデオ会議のZoom「ポストコロナ」にらんで1.6兆円の買収

2021-07-22

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によるパンデミックに伴う世界的な在宅勤務シフトで急成長しているビデオ会議システム大手の米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズが「ポストコロナ(コロナ後)」に向けて勝負に出た。「超大型買収」だ。