ゴーン氏がマクロン大統領の意向に沿わなかったのは当然だ。政権の「人気取り」に付き合ったばかりに日産の業績が落ち込むようなことがあれば、自らの経営者としての評価にかかわる。だからゴーン氏はフランス政府の「日産吸収合併構想」には易々と乗らなかった。
しびれを切らしたマクロン氏は経済・産業・デジタル相だった2014年に、ルノーに対する政府の持ち株比率を20%へ引き上げ(2017年に一部を売却し、現在の持ち株比率は15%に戻っている)、日産との経営統合を迫った...
不正融資問題に揺れるスルガ銀行の第三者委員会は9月7日、調査報告書を公表した。審査書類の改ざんや偽装に多くの行員が関与していたことを認定した上で、岡野光喜・代表取締役会長(当時)ら一部役員の善管注意義務違反を認定した。
神戸製鋼所<5406>の経営が揺れに揺れている。アルミ・銅製品や鉄鋼製品の品質データ改ざん問題が表面化して1カ月となるが、事態収拾の道筋は一向に見えない。新規商談は事実上ストップし、国内外500社を超えるデータ改ざん製品の納入先からは今後、損害賠償請求が予想される。八方ふさがりの状況をどう打破するのか。事業の切り売りを迫られるのか。事と次第によっては鉄鋼業界の再々編につながる可能性もある。
大手企業の不正が発覚し、世間を騒がしている。9月下旬、広告会社大手の電通がグループ内の運用型をはじめとする広告主向けのデジタル広告サービスにおいて故意または人為的なミスに基づく不適切業務があり、約2億3000万円相当に及ぶとのこと。ここでは、電通の発表した 情報を振り返るとともに、不正とM&Aに関連した記事や最新のニュースをまとめた。