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個人でもM&A投資ができるのか?

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Photo by Dylan Gillis on Unsplash

「M&Aレシオ」を使って企業価値を評価する「M&Aフォーカス・ファンド」

一例として、三井住友DSアセットマネジメントが運用する「M&Aフォーカス・ファンド」の運用手法を見てみましょう。

この投資信託は、M&A価値評価の観点から魅力的な国内企業に選別投資していくのが特徴です。

ファンドの目的・特色
三井住友DSアセットマネジメントM&Aフォーカス・ファンド交付目論見書「ファンドの目的・特色」P.3より

まず、投資銘柄を絞り込む過程で「M&Aレシオ*」という指標を用いています。

*「M&Aレシオ」とは、企業を買収した場合に、買収に要した資金を何年で回収できるかを表した数字です。

M&Aレシオ(年) = 対象企業の買収に必要となる金額 / 対象企業のキャッシュフロー

「M&Aレシオ」の数値が小さいほど割安であることを意味し、買収先として魅力が高いことを示します。

「M&Aフォーカス・ファンド」は「M&Aレシオ」だけでなく、その他の財務的な指標も分析し評価されています。また、財務諸表に現れないような定性的な評価(株主重視度評価)も行い、M&A魅力度が高い投資先を探します。これらの情報に基づき、最終的に専門家であるファンドマネージャーが投資先を決定していく仕組みの投資信託となっています。

買収対象企業に投資する「東京海上・グローバルM&Aフォーカスファンド」

別の例を見てみると、東京海上アセットマネジメントが運用する「東京海上・グローバルM&Aフォーカスファンド」は、投資先は日本国内にとどまらす、国内外で公表されたM&A案件の買収対象企業(買収される側の企業)の株式に投資していくという運用戦略です。M&Aが公表されてから、実際にM&Aが完了するまでの間に、買収される価格より低く株式を購入して、そこに収益を求めるものです。

運用戦略のイメージ
東京海上・グローバルM&Aフォーカスファンド交付目論見書「運用戦略のイメージ」P.3より

このように、同じテーマ型投資信託でも、投資信託によって運用方針が違ってきます。どのような運用方針がとられるのかは、「投資信託説明書(交付目論見書)」を見ることで知ることができます。

M&Aのテーマ型投資信託を購入してみたいなら

M&Aのテーマ型投資信託を購入してみたいなら、自分の納得のいく方法で運用してくれるかをよく確認しましょう。そのためには、先ほど紹介した「投資信託説明書(交付目論見書)」をしっかり読み、その投資信託の運用方針を比較検討していくことが必要となるでしょう。

投資信託は証券会社や銀行といった金融機関で購入することができます。しかし、M&Aをテーマとする投資信託はそれほど多くの本数があるわけではなく、金融機関の投資信託ラインナップに含まれていないこともあります。場合によっては、目的の投資信託を探してから、その投資信託を扱っている金融機関を探す必要があります。

なお、M&Aのテーマ型投資信託の場合、専門家による高度な分析が必要となります。そのため、各種手数料が他の投資信託に比べて高く設定されている傾向があります。手数料に注意して投資信託や金融機関を選ぶ必要もあるでしょう。

参考資料
・明治安田日本株バリューアップ・セレクト100(雷)目論見書(PDF)はこちら
・三井住友DSアセットマネジメント「M&Aフォーカスファンド」目論見書(PDF)はこちら
・東京海上グローバルM&Aフォーカスファンド 目論見書(PDF)はこちら

文:M&A online編集部

ご注意:当記事の個別の銘柄および企業については、あくまで説明のための例示であり、個別企業の推奨を目的とするものではありません。

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