フィデリティ投信の日本株への投資姿勢が前向きに変わってきたようだ。

直近1年間(2018年=2017年9月6日―2018年9月5日)の大量保有報告書の提出状況を見ると、前年同期(2017年=2016年9月6日―2017年9月5日)よりも積極的な姿勢が垣間見える。

新規投資が倍増

2017年の大量保有報告書の提出件数は106件で、2018年は99件とやや減少した。しかしその内訳(表1)は2017年が保有割合を下げた企業が61社、保有割合を上げた企業が30社、新規に投資したのは13社、すべて株式を手放した企業は2社だった。

これに対し、2018年は保有割合を下げた企業が33社、保有割合を上げた企業が35社、新規に投資したのは31社で、手放した企業はゼロであった。

保有割合を上げた企業は若干の増加にとどまったものの、新規投資が13社から31社に倍増したほか、保有割合を下げた企業が63社から33社へと大きく減少したことが分かる。

(表1)

フィデリティ投信はフィデリティ・インターナショナルの日本法人で、投資信託や企業年金、機関投資家向けの運用商品やサービスを提供している。

フィデリティ・インターナショナルは、1946年に米国のボストンで創立したフィデリティ・インベスメンツの国際部門として、1969年に誕生した。日本には同じ1969年に東京事務所を設置している。

1980年には米国組織から独立しており、現在は欧州や南米、中近東、アジア太平洋地域の24カ国で、個人投資家や機関投資家を対象にビジネスを展開。預かり資産、運用資産は3548億米ドル(約39兆円)に達する。

フィデリティ・インターナショナルは独立系の非公開企業のため、株主の短期的な利益追求に応えるのではなく、長期的な利益を優先した経営を行っているという。では日本ではどのような企業の株を保有しているのか。