食べ放題50人に1人が無料に「カッパ寿司」が攻勢

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写真はイメージです

カッパ寿司などを展開するカッパ・クリエイト<7421>が攻勢をかけている。2021年9月15日からカッパ寿司全店で、凪スピリッツジャパン(東京都中央区)が運営するラーメン店・ラーメン凪が監修した「“すごい”煮干ラーメン」の販売を始めたほか、9月16日から24日の間の5日間は、食べ放題「くじ引き付 食べホー」を実施する。

同社は、新型コロナウイルスの影響で2021年4月~9月の業績が低迷すると予想しており、事実2022年3月期第1四半期(2021年4月~6月)の営業損益は、前年同期(16億4000万円の赤字)より改善したものの10億9300万円の赤字に陥った。

こうした状況の中、下期(2021年10月~2022年3月)の業績回復に向けて、本格ラーメンの販売や回転ずし業界では珍しい食べ放題プランを打ち出したもので、これら施策で第1四半期の落ち込みをどこまでカバーできるのか。注目が集まる。

「くじ引き付 食べホー」は5日間限定

販売を始めた「“すごい”煮干ラーメン」は、豚系白湯ベースにカタクチイワシを加えた濃厚なスープに、煮干、唐辛子、ショウガ、ニンニクなどをブレンドした特製の赤ダレをトッピングした。

ラーメン凪は、2004年に東京・新宿で創業したラーメン店で、全国各地の20種類以上の煮干を用いて濃厚なラーメンを提供している。かっぱ寿司では、2018年から本格ラーメンシリーズを展開しており、これまでに累計950万食を販売した実績がある。

“すごい”煮干ラーメン(同社ニュースリリースより)

新型コロナウイルス感染症の拡大で、遠方まで足を運ぶ機会が減少しているため、同社では「近くのかっぱ寿司で遠方の店の味を楽しめる本格ラーメンシリーズは今まで以上に支持が得られそう」としている。

「くじ引き付 食べホー」は9月16日、17日、21日、22日、24日の5日間実施する。すしだけでなく、サイドメニューの茶碗蒸しやラーメンのほか、プリンなどのデザートも食べ放題の対象で、会計時にくじを引いて当たりが出ると、50人に1人が無料になる。

かっぱ寿司では、2017年に回転寿司チェーン業界では初めてとなる食べ放題「食べホー」を始めたが、コロナ禍の中、2020年10月に一旦中止し、2021年5月に再開した。

黒字転換し、営業利益はコロナ越えに

カッパ・クリエイトは、こうした取り組みで2022年3月期の売上高は738億6600万円(前年度比13.8%増)、営業利益は11億1900万円(前年度は15億7200万円の赤字)、経常利益は11億7100万円(同14億7200万円の赤字)、当期利益は14億4600万円(同11億4900万円の赤字)を見込む。損益はいずれも黒字転換し、営業利益はコロナ前の2020年3月期を上回る見通しだ。

同業のスシローを運営するFOOD & LIFE COMPANIES<3563>は8月10日に、2021年9月期の業績予想を大幅増益に修正。売上高2430億円(前年度比18.6%増)、営業利益210億円(同74.1%増)、税引き前利益197億円(同87.0%増)、当期利益126億円(同95.1%増)とした。

くら寿司<2695> は9月10日に、それまで未定としていた2021年10月期の業績予想を公表。売上高は1471億6000万円(同8.3%増)、営業損益25億3500万円の赤字(前年度は3億5000万円の黒字)、経常利益25億1000万円(前年度比2.2倍)、当期利益14億6900万円(前年度は2億6200万円の赤字)とした。

【回転ずし3社の業績予想】単位:億円

FOOD & LIFE COMPANIES くら寿司 カッパ・クリエイト
決算 2021年9月期 2021年10月期 2022年3月期
売上高 2430 1471.6 738.66
営業損益 210 △25.35 11.19
経常利益、税引き前利益 197 25.1 11.71
当期利益 126 14.69 14.46

文:M&A Online編集部

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