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それでも政府は緊急事態宣言を二度と出さない「三つの理由」

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「積極的自粛」の国民性が最大のリスク?

理由2・自治体独自の「緊急事態宣言」発令

政府が「緊急事態宣言」の再発へ動かないのに業を煮やし、愛知県や沖縄県などで独自の「緊急事態宣言」が出ている。もともと「感染者数や医療体制も異なるのに、全国一律の緊急事態宣言はおかしい」との指摘もあった。

政府としても「緊急事態宣言」で経営自粛を求める際に支払う補助金などの予算負担が減るというメリットもある。自治体から補助金の国庫負担を求める声は上がるだろうが、国が発令するわけではないので全額負担は免れる。

理由3・国民の「自粛」定着

いつもならラッシュとなるお盆期間。今夏は「緊急事態宣言」が出ていないにもかかわらず、混雑はなかった。新幹線は全路線で上り・下りともに自由席乗車率のほとんどが20%を下回り、国内航空便の搭乗率も5割余り、高速道路でも全国的に目立った混雑や渋滞はなかったという。

国民の間で「コロナ自粛」が定着しており、政府が何も言わなくても感染予防のために自主的に動いてくれる。ならば、政府が国内経済を落ち込ませ、社会を混乱させたと批判をあびる「緊急事態宣言」を出す必要などない。

ただ、一方で「コロナ自粛」の定着が、日本経済の回復を遅らせる懸念もある。政府はコロナ感染の再拡大にもかかわらず、観光消費を喚起するために「GO TOキャンペーン」を断行した。が、結果はお盆の人出をみれば分かるように「笛ふけど踊らず」。

日本政府の最大の懸念材料は「緊急事態宣言」を出さないことによる感染爆発よりも、むしろ国民に定着した「コロナ自粛」の長期化による景気の長期低迷かもしれない。

文:M&A Online編集部

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