「日本の生き残る道 企業統治が我が国を救う」|編集部おすすめの1冊
本書はコーポレートガバナンスについてのエッセイ(気軽に自分の意見をまとめた文章)集である。
数あるビジネス書や経済小説の中から、M&A Online編集部がおすすめの1冊をピックアップ。M&Aに関するものはもちろん、日々の仕事術や経済ニュースを読み解く知識として役立つ本を紹介する。
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組織再編・資本等取引をめぐる税務の基礎[第5版]牧口晴一・齋藤孝一著、中央経済社刊
最初に断っておくが、本書は税理士向けの専門書である。一般企業の税務担当者であってもすらすら頭に入ってくる内容ではない。ましてそれ以外の一般人にとっては、読み進めるのは極めて困難だろう。それにもかかわらず、著者の「プロ向けに分かりやすく解説しよう」という気迫が伝わってくる677ページに及ぶ大著である。あくまで「プロ向け」だが…。

本書のターゲットは中小企業をクライアントとする「町の税理士さん」たちだ。プロの税理士でも、めったにお目にかかれない組織再編税務について解説している。
そもそも組織再編を伴う合併や企業分割、株式交換、株式移転、株式交付は「大企業がやるもの」だった。ところが事業承継や相続などで中小企業でも、こうした組織再編を実施するケースが出てきたのだ。
これは平成29年度税制改正で事業承継税制と組織再編税制が改正され、スピンオフによる節税や財務強化、スクイーズアウトによる「争族対策」が盛り込まれ、中小企業の事業承継対策でも活用できるようになったため。
これにより、簿価引き継ぎが可能な税制上「的確」となる案件が増え、組織再編のハードルが下がっているのだ。
本書はそうした新しい組織再編の依頼に「町の税理士」が対応できるよう準備するための1冊である。現役の税理士にとっては「ニッチ」な分野だが、今後は間違いなく依頼が増えるだろう。
もちろん税務の知識があれば苦戦しながらも最先端の組織再編税制を学ぶことができる。プロの税理士の必読書だ。書かれている内容はハイレベルだが、文章は平易であり、図表も多い。税理士以外の人も、チャレンジしてみる価値は十分にある。(2022年11月発売)
本書はコーポレートガバナンスについてのエッセイ(気軽に自分の意見をまとめた文章)集である。
一口5億円や10億円といった大口投資を対象とプラしていたイベート・エクイティ(PE)ファンドが、大きく変わろうとしている。個人投資家による小口の投資が可能になりつつあるのだ。
M&A Online編集部が今回取り上げるのは「新釈 成功するM&Aの進め方」(坪井孝太著、ダイヤモンド社刊)。中規模以上のM&Aをシームレスに進め、成功に導くための要諦を解説した一冊。
経営破綻した太平洋クラブの社長に就任した、マルハン創業者子息の韓俊氏が、どのように名門ゴルフ場を再建していったが綴られているのが本書。グリーンキーパーやキャディユーチューバーらの声も収録している。
本書は日本企業がイノベーションを起こし、再び世界に影響を与える存在になるための道筋を示しており、どのようにすればイノベーションを起こせるかの具体策が盛り込まれている。
2022年4月~6月に出版されたM&A関連の書籍や特集記事を組んだ雑誌を紹介します。
代企業において重要な経営資源のひとつである組織能力を企業再編によって「他社に移転することができる」ーもっと簡単に言えば「組織能力は移転することができる」のだという。
エイチ・ツー・オー リテイリングとオーケーが、関西スーパーを巡って繰り広げた争奪戦をまとめ上げたのが本書。日本企業が株主総会のあり方を考えるうえで、参考になる一冊といえそうだ。
あなた自身がM&Aを検討している場合、あるいは、あるM&A案件の有用性を外部または内部に説明しなければならない立場である場合、「新版 企業戦略論 戦略経営と競争優位(下)」は役に立つだろう。