2020年7月から9月に出版された「M&A関連本」を紹介します
「出版不況」と世間で言われる中でもM&Aをテーマにした書籍の発刊が相次いでいます。最近出版(2020年7-9月)されたM&A関連本をまとめました。
数あるM&A専門書の中から、新刊を中心にM&A編集部がおすすめの1冊をピックアップ。選書の参考にしてみては?
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『中小企業が本当に使える 最新 事業承継対策の法務と税務』 タックス・ロー合同研究会編、日本法令刊
東京弁護士会の中小企業支援センターと、東京税理士会の日本税務会計学会法律部門の有志による事業承継に関する研究会(21回開催)の成果をまとめたもので、弁護士や税理士をはじめ事業承継にかかわる専門家や中小企業経営者ら向けに書かれた。
事業承継に関する書籍では、贈与税や相続税の納税猶予制度を解説するものが多いが、本書では多くの経営者や実務家が直面している広い分野のテーマを取り上げている。
高株価企業の後継者の相続税の負担が事業承継の支障になっていることもあり、納税猶予制度の解説は重要。だが、実際に納税猶予制度の活用が必要な会社はほんの一部に過ぎない。このため本書では相続税を強く意識しないで済む大多数の中小企業に必要な承継手法の紹介に多くのページを割いた。
研究会では各項目を弁護士と税理士が交互に報告し、その内容を議論するというスタイルを採用していたため、本書でも弁護士と税理士の共同執筆という体裁を採っており、8人の弁護士と9人の税理士が執筆した。
弁護士は法務に関する専門家で、税理士は税務に関する専門家。中小企業の経営には双方の専門分野が交錯する場面が多く、双方の専門分野の知見がないと的確な経営指導ができないことが多いという。このため弁護士と税理士の知見を融合化するため、こうしたスタイルを採用した。
10章構成で、事業承継の現状と課題(第1章)、事業承継制度の問題点(第2章)、株式の生前贈与と生前譲渡(第3章)、種類株式等(第4章)、事業承継と信託(第5章)、一般社団法人・一般財団法人(第6章)、生命保険の活用(第7章)、持株会社と事業承継(第8章)、経営者保証ガイドラインの活用(第9章)、民放改正と事業承継(第10章)とテーマは多岐にわたる。(2020年8月発売)
文:M&A Online編集部
「出版不況」と世間で言われる中でもM&Aをテーマにした書籍の発刊が相次いでいます。最近出版(2020年7-9月)されたM&A関連本をまとめました。
M&Aや事業承継をテーマにした書籍の発刊が相次いでいます。2020年4-6月に出版されたM&A関連本をリストアップしました。