「知っているようで知らないシリーズ」の今回はカタカナ語にスポットを当て、見た目はほとんど同じだが、実はちょっとした違いがある注意したいコトバをピックアップしました。

ボウリング調査、グランドコンディションってあり?

例えば、ボウリングとボーリング。ふだんの会話ではあまり違いを意識していないはずですが、文字にするときは用心したいカタカナ語の一つです。

来年に迫った東京オリンピック。残念ながら追加種目の選考から漏れたのは球技のボウリングでした。建設工事の際の掘削を指すのがもう一方のボーリングです。ボウリング調査とはいいません。英語のスペルは前者がbowling、後者はboringと違いは明らか。カタカナ表記するときは「ウ」と「ー」を使い分けた方が賢明といえるでしょう。

似たケースがグラウンドとグランド。「グランドコンデションが悪いから、今日の練習は休みにしよう」と書いてしまうと、どこか違和感を覚えるのでは。地面や運動場を表すグラウンド(ground)が正解です。もちろん、外来語由来なので、グランドと記しても厳密には間違いではありません。

一方、グランド(grand)は「壮大、堂々とした」などの意味。グランドはホテルの名前でよく見かける通りです。グランドデザインと使えば、大規模計画とか全体構想を指します。

モラルとモラールの違い

同じように、モラルとモラールも違いがあります。ご存知のように、モラル(moral)は人として行うべき道、つまり道徳のこと。かたやモラール(morale)は、士気や意気込みを意味します。会社では職場のモラールアップを図るといった言い方をしますね。ちょっとした違いですが、気に留めておきたいところです。

言うまでもなく、新聞やテレビなどマスコミではしっかり使い分けがされています。上記の例とは逆に、英語の表記が同じにもかかわらず、カタカナ語の表記が分かれている例もあります。

「platform」のカタカナ表記は

それが、プラットホームとプラットフォーム。元の英語はいずれもplatform。列車の乗り場などを指す場合はプラットホーム、IT関連で情報基盤などを意味する時はプラットフォームを使うケースが一般的です。英語のスペルからすると、フォームとした方がもっともなのかもしれませんが、今更ながら、駅が「フォーム」ではしっくりいかないですね。

駅の「プラットホーム」(井の頭線吉祥寺駅)

ひと昔前には使い分けされていたものの、いつの間にか表記が一本化されたのがロイヤリティー。

英語の単語だと、特許権などの使用料を表すのがroyalty、忠誠や忠実を表すのがloyalty。「ro」も「lo」も日本語では「ロ」。これを区別するため、かつては前者を「ローヤルティ―」、後者を「ロイヤルティー」とし、意味によってカタカナ語を使い分けていた新聞社もありました。それが今では足並みがそろい、ロイヤルティーに統一されています。

カタカナ語は主に外来語を指しますが、和製英語も数多く含まれています。そんなカタカナ語にまつわるトリビアをまた次回お伝えします。

文:M&A Online編集部