三井住友FGなどに株主提案 豪環境NGOが気候変動対策の強化を求める

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写真はサハリン2プロジェクト(2022年 ロイター/Sergei Karpukhin)

気候変動対策の強化を、三井住友FGなど4社に豪環境団体が株主提案

[東京 13日 ロイター] - 豪環境非政府組織(NGO)は13日、三井住友フィナンシャルグループや三菱商事など4社に対し、気候変動対策の強化を求める株主提案を提出したと発表した。環境問題に関する株主提案の動きは広がっており、企業への圧力は一段と高まっている。

豪NGOマーケット・フォースは、特定非営利活動(NPO)法人の気候ネットワークなどと共同で、三井住友FGや三菱商事、東京電力ホールディングス、中部電力の4社に株主提案を出した。

マーケット・フォースによると、これらの4社は計10件の液化天然ガス(LNG)事業に関与している。運転期間中に排出される温室効果ガスの合計(試算)は、日本の2030年までの削減目標のほぼ2倍に相当する量だという。

三井住友FGと三菱商事に対しては、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」に沿った短期・中期の温暖化ガス排出量の削減目標を含む事業計画の策定、開示などを要請。東京電力と中部電力には、2050年の炭素排出実質ゼロに沿った保有資産の耐性の開示を求めた。

三井住友FG、東京電力と中部電力はロイターに対し、株主提案を受け取っているとした上で、取締役会で対応を検討するとそれぞれ回答した。三菱商事は「提案内容を精査し、社内で検討の上、適切に対応する」とコメントした。

環境問題への取り組みが世界的な課題となる中、金融機関や商社、電力会社などに対して気候変動への対策強化を求める株主提案は近年増加している。マーケット・フォースは昨年も、三菱UFJフィナンシャルグループと住友商事に対応方針の明確化や情報開示を求める株主提案を提出した。

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