攻守逆転!日産経営陣の総入れ替えも

こうした状況を受けて「犯罪者を送り込んだルノーは経営に口を出すべきではない」との日産の主張を逆手にとり、ルノーが「日産役員は事件の責任をとって総退陣すべきだ」とねじ込んでくる可能性も高い。そうなれば、これまでルノーが要求していたポスト・ゴーン体制での「会長職または最高執行責任者(COO)の派遣」は、より上位の「最高経営責任者(CEO)の派遣」へグレードアップすることになるだろう。

日産としては「こんなことなら会長かCOOあたりで早めに妥協しておけばよかった」ということになりかねない状況だ。それどころか「西川社長逮捕」という事態にでもなれば現経営陣の総退陣も現実味を帯び、ルノーからの派遣役員が急増して日産を実質支配する可能性すらある。

おりしも12月7日には2017年秋以来、4回目となる検査不正が発覚。売れ筋の小型車「ノート」など11車種で約15万台のリコール(回収・無償修理)を届け出る羽目に。同日に開いた記者会見に西川社長が出席しないなど、現経営陣のガバナンス(企業統治)不全が浮き彫りになった。ルノーの反撃には「絶好の追い風」となるだろう。

ルノー・日産・三菱自動車<7211>の3社連合における主導権争いは、今回の起訴でルノー側に大きく傾きそうだ。

新たな検査不正発覚も、ルノーの「追い風」になりかねない(同社ホームページより)

文:M&A Online編集部