<ピーター・カッタネオ監督 プロフィール>
イングランド出身。大ヒットコメディ『フル・モンティ』(97)でアカデミー賞®監督賞にノミネートされ、『DEAR ROSIE(原題)』では最優秀短編映画賞にノミネートされた。その後の映画作品には『ラッキー・ブレイク』(00)、『ポビーとディンガン』(05)、『ROCKER 40歳のロック☆デビュー』(08)がある他、最近の作品では、トム・ホランダーとオリヴィア・コールマンが主演し、BAFTAでも複数の賞を受賞したBBCのコメディ『REV(原題)』全3シリーズを手がけた。さらに、批評家に絶賛されたピーター・ボウカー脚本によるBBCの『THE A WORD(原題)』を監督した他、コマーシャル監督としても活躍している。
<あらすじ>
愛する人を戦地に送り出し、最悪の知らせが届くことを恐れながらイギリス軍基地に暮らす軍人の妻たち。大佐の妻ケイト(クリスティン・スコット・トーマス)は、そんな女性たちを元気づけ、共に苦難を乗り越えるための努力を惜しまないが、その熱意は空回りするばかり。そんな中、何気なく始めた“合唱”に、多くの女性達が笑顔を見せ始める。女性達のまとめ役リサ(シャロン・ホーガン)も、かつて慣れ親しんだキーボード・ピアノをガレージから引っ張り出し、積極的に関わり始める。
しかし、ケイトとリサは方針の違いで衝突を繰り返し、集ったメンバーたちも、美しい声を持っているのに人前で歌えなかったり、合唱を楽しむあまり音程を無視して歌ったりと、心も歌声もてんでバラバラ。担当将校も耳を覆う有り様だったが、心情を吐露するように共に歌い続けるうちに、同じ気持ちを持つ仲間として互いを認めていく。心が一つになっていくにつれ、次第に美しい歌声を響かせるようになった合唱団のもとに、ある日、毎年大規模に行われる戦没者追悼イベントのステージへの招待状が届く。思いがけない大舞台に浮足立つ妻たちだったが、そんな彼女たちの元に舞い込んだのは、恐れていた最悪の知らせだった。
取材・文:堀木三紀(映画ライター/日本映画ペンクラブ会員)
<作品データ>
監督:ピーター・カッタネオ
出演:クリスティン・スコット・トーマス、シャロン・ホーガン
2019年/イギリス/英語/上映時間:112分/スコープ/5.1ch/字幕翻訳:高内朝子/映倫区分:G/原題:Military Wives
配給:キノフィルムズ
© MILITARY WIVES CHOIR FILM LTD 2019
公式サイト:https://singasong-movie.jp/
5月20日(金)より全国順次公開
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