例年5月はGW後半から夏休み前の助走期間に入り、公開作品が小規模になることが少なくないのですが・・・。嬉しいことに今年はその慣例を破り、週末ごとに大作が公開される予定です。今月も公開日順にご紹介します。
ベネディクト・カンバーバッチ主演の2016年の『ドクター・ストレンジ』の続編にして、マーベルコミックスの映画化シリーズ“MCU=マーベル・シネマティック・ユニバース”の28作目。解禁されたタイトルや予告編から、MCUの前作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』から濃密な繋がりがあると思われます。監督は最初の『スパイダーマン』3部作を手掛けたサム・ライミというところにも期待です。
https://marvel.disney.co.jp/movie/dr-strange2.html
2016年に『シン・ゴジラ』を手掛け、『シン・仮面ライダー』も来年・2023年に公開予定の庵野秀明が脚本・製作を担当、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』でも庵野と組んでいた盟友・樋口真嗣が監督を務める”全く新しい”ウルトラマンの物語が誕生します。
豪華キャストに加えて、トレードマークとも言うべきカラータイマーが廃された新たなウルトラマン像が発表されていて話題を呼んでいます。
荒川弘の同名コミックの実写化映画企画の5年ぶりの続編にして、5月・6月と連続公開される映画版の完結編(二部作)の前編。
原作連載20周年企画のひとつでもあり、主演の山田涼介をはじめ本田翼、ディーン・フジオカ、蓮佛美沙子、佐藤隆太、本郷奏多ら前作キャストが続投するほか、新キャストに新田真剣佑、内野聖陽、舘ひろし、山本耕史、筧利夫、仲間由紀恵、藤木直人、黒島結菜、渡邊圭祐、山田裕貴らが新たに参戦。豪華過ぎる配役にすごいとしか言いようがありません。
前編では原作でもカギを握るキーパーソンとしても人気の高い”傷の男”スカーが登場。国家錬金術師を狙い続けるスカーの目的とは何なのか?
物語は錬金術師の根幹に関わる過去の出来事へと迫っていきます。
https://wwws.warnerbros.co.jp/hagarenmovie/index.html
1985年のデビュー曲「テイク・オン・ミー(Take On Me)」の世界的なヒットで知られるノルウェー出身のシンセポップバンドa-haのデビュー前から現在に至るまで追いかけたドキュメンタリー。
各メンバーや関係者へのインタビューやライブ映像(来日時のものも含む)やプロモーションビデオ(PV)に加えて、影響を受けたミュージシャンとして、ドアーズ、クイーン、ジミ・ヘンドリックス、ビートルズ、ヴェルヴェット・アンダーグランドといった時代を彩ったスーパーバンドのライブ映像が贅沢に挿入されていてお得感があります。洋楽ファンにもおすすめの作品です。
27日に日米同時公開となるのは、1986年に公開されたスカイ・アクション『トップガン』の続編となる『トップガン マーヴェリック』。主演はもちろんトム・クルーズ。アメリカ海軍のエリートパイロット養成学校トップガンに、伝説のパイロット、マーヴェリックが36年ぶりに教官として帰ってきます。
「オブリビオン」のジョセフ・コジンスキーが監督を務め、「ミッション:インポッシブル」シリーズの監督や脚本家として知られるクリストファー・マッカリーが脚本に参加するなど、近年のトム・クルーズを支える面々がスタッフに揃いました。映画館に足を運んで、IMAX®で観ていただきたい。
当時流行した「MA-1(エムエーワン)」のジャンパーは、続編公開で若い世代にも受けるでしょうか。
このほかにも、文芸版プラダを着た悪魔『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』(5月6日)、広瀬すずと松坂桃李主演でベストセラー小説を映画化した『流浪の月』、ジュリアンムーア主演の『グロリアス 世界を動かした女たち』(いずれも5月13日)、吉岡里帆&中村倫也がアニメの覇権を目指す『ハケンアニメ!』、大河ドラマの制作を目指す中で意外な歴史の真実が明らかになる『大河への道』(いずれも5月20日)などの公開が予定されています。
文:村松 健太郎(映像文筆家)/編集:M&A Online編集部