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総裁選の自民党、知っているようで知らない「派閥」のM&A史とは?

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自民党本部(東京・永田町)

「安竹宮」を経て現在に

1980年代後半に中心軸になったのは安倍晋太郎、竹下登、宮沢喜一の各氏をトップとする「安竹宮」の3大派閥だ。福田派を引き継いだ安倍晋太郎氏は総裁の座を手中にすることはできなかったが、息子の安倍晋三前首相が総裁を2度(第21代、第25代)務めた。安倍派は三塚派、森派、町村派などを経て、現在の細田派につながる。

竹下氏は田中派を割って、竹下派を旗揚げした。その後、竹下派は小渕派、橋本派、津島派、額賀派などを経て2018年に「竹下派」が復活。竹下登元首相の弟の竹下亘氏(元復興相)が派閥を引き継いだからだ。

宮沢派は現在の岸田派の前身。「三角大福中」でいえば、大平派の系譜で、宮沢派以降は加藤派、堀内派、古賀派を経て、2012年から岸田派となっている。

同じく「三角大福中」からの流れでいえば、現在の麻生派はかつての三木派、二階派と石原派は中曽根派にたどり着く。歴史が最も新しいのは無派閥議員の集まりを母体に2015年に派閥化した石破派だ。

決戦投票なら派閥の出番か

9月29日投開票される総裁選は国会議員票383票と党員・党友票(地方票)383票の合計で決まる。過半数の獲得者がいない場合、上位2人の決選投票は国会議員票383票と都道府県票47票で争われるため、議員票の重みが格段に増す。となれば、がぜん派閥の出番となる。

◎自民党:現在の各派閥

正式名称 会長 人数
細田派 清和政策研究会 細田博之 96人
麻生派 志公会 麻生太郎 53人
竹下派 平成研究会 ※竹下 亘 52人
二階派 志帥会 空席 47人
岸田派 宏池会 岸田文雄 46人
石破派 水月会 石破 茂 17人
石原派 近未来政策研究会 石原伸晃 10人

※竹下派会長の竹下亘氏は9月17日にお亡くなりになりました。

文:M&A Online編集部

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